彩雲国物語:彩なす夢のおわり
雪乃紗衣 2012 角川書店
内容豊富なファンブック。
これで本当に最後の最後という一冊。
『骸骨を乞う』の重圧感に打ちのめされた人も、シリーズ当初の軽さ、明るさ、楽しさを思い出すことができるはずだ。
内容は、由羅カイリさんのイラスト集、桑島法子さんと作者の対談、ドラマCDキャストメッセージ、シリーズ登場人物一覧と紹介、そして、「怪盗ジャジャーンを追え! 改」という前後編だから中編ぐらいのスピンアウト小説と、由羅さんによる「王様の結婚生活(仮)」。
これに、ドラマCDがつくという豪華な内容。このCDも70分もあるので、もとはしっかり取れたと思う。
忘れちゃっている登場人物もいるなぁ。
シリーズの最初の方はマンガでも読んだり、アニメも一部見たので、意外と憶えているのだが、中盤からがあやしいかな。
気付くと、どんどんシリアスになっていったシリーズ。
一番最初のどんちゃん賑やかで元気な空気が薄くなっていったしまったことは残念だったが、主人公と作者の成長をひしひしと感じたシリーズでもあった。
その賑やかさを思い出させてくれるのが、「怪盗ジャジャーンを追え!」であり、ドラマCDに収録されている「生ける悠舜、呪いの棺桶を走らす」の二作だ。
もー。笑った笑った。職場や乗り物の中で読んだり聞いたりするのは勧めません。
一人になって、思い切り、げらげらがはがは笑ってほしい。というか、普通は笑うと思うよ?
でも、この夢は、秀麗が最期の最後に見た夢だったのかな? 紫仙からの御褒美として、と思ってしまい、泣きそうになった。
そう言えば、彩八仙は、結局うやむやになってしまった気がする。あれれ。
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