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香桑の近況

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**猫が好き**

2019.02.20

黒猫の夜におやすみ:神戸元町レンタルキャット事件帖

三國青葉 2019 双葉文庫

神戸元町でレンタルキャット屋を営む主人公が拾った黒猫は、ちょっと普通じゃない猫だった。
ベーカリーや焼き菓子の名店が多い神戸を舞台にしているだけにあり、美味しいものがあれこれ出てくるところが、目の毒だったりする。
つい、あれも食べたい、これも食べてみたいと思ってしまうのは人情だ。

外からお迎えした猫が、こんな秘密を抱えていたら。
猫好きの女性にとって、こんな猫なら大歓迎だろう。
そういうロマンがたっぷりの小説だ。

猫と長く生活していると、彼らは人間の言葉がわかっているに違いないと思うことがある。
飼い主が落ち込んだり、傷ついている時に、彼らは見守るように寄り添い、傍らを温めることで慰めをくれる。
逆に、私が怒り猛っていた時には、走って逃げて近寄らなかったこともあったけど。
それが10歳を越え、20歳を越えると、いつの間にか飼い主よりもはるかに年上で、むしろ保護者のように、見守ってくれるようになっていた。
特別な猫だった。

20日間ほど、行方不明になって、痩せ細って帰ってきたことがあったけど、その時に初めて気づいた。
無事は嬉しいが、無事だからと言って、何があり、どこにいたかは、知ることができない。
なぜなら、私が彼らの言葉を理解できないからだ。
猫とおしゃべりできたら、どれだけにぎやかで、楽しいだろう。
彼らの気持ちももっとわかってあげられるかもしれないのに。

そんなことを、猫と生活してきた人なら考えてもおかしくないと思うし、そういう夢をある意味でかなえてくれる物語だ。
私の大事な特別な猫も、あの時、人助けの冒険をしていたのかもしれないなぁ。

保護猫活動をしている人のTwitterなどを思い出して、特にクレオの話に心が動かされた。
優しくて細やかでひたむきに人を愛してくれる存在なのだ。
どうか、彼らに選ばれた人もまた、精一杯、最後まで、彼らを慈しみ育てることができますように。

2018.12.14

猫を彫る

はしもとみお 2018 辰巳出版

幸せは猫の形をしている。

この写真集を見て、ぽんと思い浮かんだ。
遠目に見ると、写真と見まごう。
写真は写真だが、実物ではなくて木彫だったりする。
そのことに驚く。
眼差しや仕草が活き活きとしていて、とても自然で。
その愛らしさに頬が緩む。

Twitterで作品を見た時から、素敵だなぁと思っていた人の写真集。
書肆 吾輩堂で、その日に入荷しばかりだった本と出会うことができた。
私が気に入ったきっかけになった、猫の修学旅行という作品も収められていたから、迷わず購入。

彫刻のモデルになった猫たちは、福岡県の相島だったり、鹿角市だったりにいるそうだ。
家猫以外の猫たちの彫刻が混じっているのも楽しい。
なかなか彫刻の実物を見る機会はないことを残念に思っていたが、これはもう、実物に会ってしまったら連れて帰りたくてたまらなくなるだろう。
本でよかったことにしとこうかな。

しかし、なんで、作者さんは男性だと、私、思いこんでいたんだろう。

トラネコボンボンの365日 世界一周 猫の旅:明日はニャンの国? 猫といく冒険

中西なちお 2018 誠文堂新光社

なんて、おしゃれなんだろう。
そう思ったら最後、書架に戻すことができずに購入した本。
出会ったのは書肆 吾輩堂という、猫の本と猫の雑貨の専門店だ。

どのページも色合いが美しく、この絵を部屋に飾りたいなぁなんて思ってしまう。
12月22日(土)から29日(土)までの間、東京のギャラリーで原画展があるらしく、そこで販売もされると知り、行ける人が羨ましい。

世界のどこまでも連れていける空想キャット。
もう、留守番はさせなくてよい、そんな猫と一緒に回る世界一周。
いろんな民族衣装や建物を楽しむ猫たちが、愛らしくてかわいい。
透明感のある優しい色合いが、おしゃれできれいで、見飽きることがない。

絵本とも、写真とも、異なる世界一周の本。
自分が行ったことがある場所を見つけても楽しいし、行ったことがない場所を眺めても楽しい。
気が向いたページを開いてはめくり、また閉じてはめくり。

一番最初に惹かれたのは、p.90の3月25日のモロッコの青い町並みの絵。
その前後のアルジェリアの青い部族の絵も、タイの藍染の村の絵もすごく好き。
青が好きだけど、黒と茶の絵も好きで、原画展に行ったら、あれもこれも欲しくなって大変になるだろうなぁ。
この本と出会えただけで、満足しとこ。

むかし飼っていた猫には留守番をさせることが多く、一緒に旅に行けたらなあといつも思っていました。
猫はいつも文句も言わずに待っていたのでなおさら申し訳なく、
亡くしたときは、いつも留守番させて一人ぼっちで待たせてしまったな、と後悔しました。
以来、空想キャットと一緒に暮らしています。(p.3)

私も私の空想キャットと旅をしたい。本の世界を。

2018.07.26

笑う猫には、福来る:猫の手屋繁盛記

かたやま和華 2018 集英社文庫

3つの短編集、どれもそれぞれに魅力がある。
宗太郎の婚約者である琴姫ががんばる「琴の手、貸します」。
宗太郎が拾った子猫田楽ががんばる「田楽の目、貸します」。
そして、猫先生がいつものように弱りながらがんばる「あすなろ」。

前作『されど、化け猫は踊る』を何度も何度も読み直すたびに涙した。
ぐったりするほど、心が揺れ動かされる名作だった。
その分、猫太郎…もとい、宗太郎も、すっかりエネルギーを使い果たして、風邪っぴきになった。
そこから始まるのが「琴の手、貸します」。
宗太郎の複雑な心境を、にやにやしながら読んだ。

場所は変わって、その後の田楽。
目の見えない少女に可愛がられている田楽が、彼女に「田楽の目、貸します」。
ちび猫は若猫に育ってきたが、なんとまあ、父親そっくりの堅物で。
可愛らしくてたまらず、周囲の先輩猫や猫股と一緒に、手助けしてやりたくなる。
なにやら、尾羽に白い羽毛が混じるカラスまで出て来て、こちらも活躍しそうな気配だ。

このまま、宗太郎は出番がないかと思ったら、「あすなろ」でいつものように困り果てながら相談相手に向かい合う猫先生を見ることができた。
四角四面の堅物だった宗太郎も、ずいぶんと丸くなり、心が豊かになったものだと思う。
こんなに成長したのだから、そろそろ人間に戻してあげてもいいんじゃないかな?と白闇に問いかけたくなった。

猫たちは、人間が大好きだ。
白闇や珊瑚といった猫股たちも例外ではない。
愛情深く、諦めながら許してくれる。
彼らのひたむきな愛情を感じながら生活しているので、このシリーズはとても愛しい。

人と暮らす猫も、今はそうでない猫たちも、福が来てほしい。
猫と暮らしてきた人も、今はそうでない人も、福が来てほしい。
いっぱい笑えるといい。

2017.11.14

されど、化け猫は踊る:猫の手屋繁盛記

かたやま和華 2017 集英社文庫

好きで好きでたまらなくなると、感想が言葉にならなくなる。
ナツヨムというブックフェアで、よむにゃのブックカバーにつられて一冊目を買った。
『猫の手、貸します』というタイトルと、おさむらいの格好をした白猫の表紙。
猫のブックカバーをもらいたんだから、猫の本もよいかと思って軽い気分で選んだ。
一冊目を読んで、主人公に惚れ込んで、翌日には2冊目以降を手に入れた。

四角四面な堅苦しい性格の宗太郎が、白猫の姿になったのは、猫又の仕業である。
その呪いのようなものを解き、もとの人間の姿を取り戻すために、猫の手を貸すなんでも屋のような看板を掲げる。
大身である実家に迷惑をかけてはならないので、慣れない長屋暮らしを始めたわけである。
ねこ太郎さんと呼ばれたり、猫神様と手を合わせられたり。
猫扱いされたり、化け猫扱いされたり、猫又に振り回されたりで、どたばたとした毎日が楽しくつづられる。
巻が進むごとに、ねこ太郎……もとい、宗太郎の実家はもしや?とうかがい知れてくるのも魅力のシリーズだ。
コミカルな話が多く、読み心地がよくてとんとんと読み進めることができたが、4冊目となるこの巻は違った。

黒猫たちが愛しい。愛しくてたまらない。
あまりにも健気で、かなわないとわかっていても、応援したくなる。
いつかかなってほしいと祈りたくなる。
星を見上げて祈りたくなる。

猫たちは、本当に飼い主思いだ。
長年、猫たちと生活して、痛いように感じる。
こんな風に、猫たちに惜しまれるような同居人になりたいものであるが。
猫たちを看取らずに逝くと、彼らを放り出すことになるからそれもまずいが。

武蔵も、仲間外れになっていないといいな。

かたやま和華 2014 猫の手、貸します:猫の手屋繁盛記 集英社文庫 
かたやま和華 2015 化け猫、まかり通る:猫の手屋繁盛記 集英社文庫
かたやま和華 2016 大あくびして、猫の恋:猫の手屋繁盛記 集英社文庫
かたやま和華 2017 されど、化け猫は踊る:猫の手屋繁盛記 集英社文庫

2017.08.18

わたしのげぼく

上野そら 2017 アルファポリス

猫と別れた記憶のある人、猫と長い時間を過ごしてきた人には、たまらない一冊だ。
私の友人知人たちで猫好きな人たちを、巻き込みたくなる涙腺破壊力だ。
猫じゃなくてもいい。犬でもいい。うさぎでもいい。鳥でもいい。
人ではない家族とかつて一緒に住んでいたことのある人たちに贈りたい。

主人公は表紙の偉そうな猫さん。ハチワレのオス猫さん。
飼い主家族の少年を「げぼく」と呼びながらも、愛情たっぷりな猫さん。
その猫さんの紡ぐ言葉が、いつの間にか、自分の愛した猫たちの言葉に重なり、心の柔らかなところをわしづかみにして、ぐいぐいと涙をしぼりとられた。

昼休み中の職場で、上司の目の前だというのに、止まらなかった。
思い切り不審な目で見られたが、この絵本ならば仕方ない。
泣くとわかっていても再びページを開けてしまうような、中毒性まで有している。

これはどう考えても、大人向けの絵本だ。
ティッシュペーパーを先に用意してから読むことをお勧めする。

2017.04.04

ルリユール

村山早紀 2016 ポプラ文庫

タイトルの呪文のように美しい言葉は、本の修復の技術のことを意味するそうだ。
本の守護者たる魔女は、どんなに古く痛んだ本でも元通りに修復する魔法を使う。
美しい本を作り、人の心を幸せにする魔法の使い手は、本を船にたとえる。
心も技術も、遠い遠い未来まで運ぶ箱舟だ、と。

主人公の瑠璃は、少しばかり複雑な家庭事情を抱えて、少しばかりしっかりしている……いや、しっかりしようとしすぎているような中学生の女の子だ。
レモンバターのパスタや、とっておきの塩結びに甘い卵焼き、アジをカレー粉で味付けてオリーブ焼きにしたりできちゃう女の子なのだ。
祖母を訪ねて、風早の町に来て、この町に宿る魔法のひとつに出会う。
わくわくするような、どきどきするような、しんみりするような、そんな夏休みの物語だったりする。
いくつかの物語で、すでに風早の町を訪ねたことがある読書なら、彼女がどんな魔法に出会うのか、冒頭だけでもわくわくするはずだ。

4つの章と1つの掌編が収められているが、どの物語もそれぞれ魅力的で、書き留めておきたくなるような台詞があった。
ひとつずつがしっかりとした長さがあるので、ページをくるうちに次の言葉、次の台詞に惹かれてしまい、気づくとどっぷりとはまりこむ。
しかも、どの章も、少しずつ時間が重なっており、これがほんの数日のことで起きていることに気づいて驚いた。
あの場面やこの言葉と、あとで見直そうと思っても場所を見失ってしまい、また最初から読みたくなる。
図書館の本の海におぼれるような、そんな濃密な体験だ。

特に、これはもういつものことであるが、村山さんの作品に猫が出てくると、もうだめだ。
ハンカチじゃ足りない。タオルだタオル。すずなちゃんを思い出しながら、タオルほしい、といいたくなるし。
ティッシュだって箱で準備しとく必要があるぐらい、ぼろぼろ泣いてしまうのだ。
単に悲しい涙じゃなくて、心の中に溜まった澱を洗い流して綺麗にしてくれるような、そんな涙が溢れて仕方なくなる。
うちの長生きした猫さん達に話しかけられているような気持ちになって、この感想を書いているだけでも思い出し涙がこみ上げてくる。
これはもう、ほんとにもうとしか言いようがない。もう。

いつか、村山さんの異世界を舞台にしたファンタジーも読んでみたいなぁと思った。
瑠璃が扉を開けていった先の景色が、とても色鮮やかで美しくて、目の前にぱあっと広がるような感じがした。
風早の町の一連の物語はもちろん好きなのだが、それとは別に、日常とはかけ離れたどんな世界を見せてくださるのだろう、なんて、思ってしまった。
どうやら、作者の方は今後もいくつものお仕事を予定されており、また、既刊の文庫化も予定されているとのことで、風早町のいろんな路地やお店に遊びに行く機会がまだまだ続きそうである。
太郎さんはどうなったの、とか。七匹の魔神たちには、白雪姫の七人の小人たちのように、名前がついてそう、とか。
想像は膨らむけれど、続きは気になるけれども、きっとこの町のどこかで出会うのだろうと、楽しみにしてのんびりと待ち構えてみようと思う。

易しい、ではなく、優しい言葉遣いに、ささくれだっていた心が、読むうちに穏やかに凪いで行くいく。
いくつも、悲しい出来事があった。いろんな、苦しい出来事があった。
悔しいことも、嫌なことも、腹が立つことも、寂しいことも、いっぱいあった。
きっと、この本は、読み手の思いをいっぱい吸い込んで、一緒に未来まで運んでくれるだろう。
いつか、綺麗で優しい思い出に変わる。そんな未来まで。

2017.01.07

国芳猫草紙:おひなとおこま

森川楓子 2016 宝島社文庫

今年初めての読書は、タイトル買いした一冊。
国芳といえば、ユーモラスでかわいい猫達。
これはきっと愛らしいと思い、手にとってみた。
初読みの作家さんである。

鰹節問屋の又旅屋の娘のおひなが、絵を習いに通うのが歌川国芳の家。
国芳の家には、兄弟子達が数人おり、更に多数の猫達が暮らしている。
器量よしで賢いおこまという白猫の冒険を、おこまの猫目線で語るのと同時に、おひなの人間目線でも語っていく。
その冒険がなかなかのもので、名家のお家騒動にも関わってくるのだ。
猫達がわいわいと出てくるおかげか、その事件のあらましにも関わらず、全体として可愛らしい感じがした。

河鍋暁斎が歌川国芳に指示していたことなど、歴史的な事実も踏まえてある。
後書きによると、国芳の猫を主人公とした草紙があって、それを下敷きにしているそうだ。
『朧月猫草紙』というその物語を、翻案しつつ、膨らませたものが、この物語だ。
『朧月猫草紙』の現代訳もあるそうで、機会があれば読みくらべてみたいものだ。
著者の猫への愛情、原作への愛情が感じられた。

2016.12.06

コンビニたそがれ堂:祝福の庭

村山早紀 2016 ポプラ文庫ピュアフル

あの三郎さんが帰ってきた。表紙に描かれた賑やかな店内に、にっこりと立っている。
魔法のコンビには通常営業。銀の髪と金色の目をした店長さんがいることに、ほっとした。
おでんとお稲荷さんが美味しくて、最近はコーヒーもフラスコで淹れてくれる。甘酒のこともある。
近頃は、素敵な着物をまとったねここさんがアシスタントに入ることも増えてきたようだ。

洋服屋さんで働く販売員の女の子。かつてはデザイナーを夢見ていた。
母親を元気付けたくて、往年の大漫画家に会いに行く小学生の女の子。
父親と同じように芸人になりたくて、でもなかなか売れなくて、相方である幼馴染にも後ろめたく感じるようになった男の子。

3つの物語はどれもクリスマスの時期にぴったり。
寂しいだけ、悲しいだけの物語ではないのに、なんでこんなにほろりとくるのだろう。
夢は叶うかもしれない。叶わない夢もあるけれど、形を変えて叶うこともある。
誰かから贈り物をしてもらえたら嬉しいけど、きっと贈るほうも嬉しいんだよって教えてくれる。
自分が誰かに何かしてあげることができること。それを喜びたい気持ちでいっぱいになる。
それが、きっとこの冬一番の魔法だろうと思ったのだ。

あとがきを読んで、こういうことってあるあると思った。
自分が仕事で関わってきた人たちが、思いがけず、当たり前のことであるが、思いがけず、大人になっていて再会したときの喜びとか。
ふとした瞬間に、過去のこれまでの自分の仕事が、やってよかったこともあったのだと教えてもらえる喜びとか。
私はこの人たちを守っているつもりで、かえって支えられているんだなぁって、ほんのりと胸が温まる瞬間を思い出した。
愛されているなぁとおずおずと認めざるを得なくなる時の、面映いような、たまらない幸せな瞬間があるのだ。
さあ、今年もクリスマスのプレゼントを用意しなくちゃ。ね?

2014.05.01

旅猫リポート

有川 浩 2012 文藝春秋

世の中には、何度、読み返しても号泣してしまう本がある。
この本も、間違いなく、そんな魔法がかかっている本の一冊だ。

19歳になるかならないかの猫が死んだ。
心臓発作を起こし、一気に衰弱して死んだ。
この本が出たのはその頃で、友人が有川さんのサイン入りを手に入れたからとプレゼントしてくれたが、今は読まないほうがいいだろうと口を揃えて言われた。

もうそろそろいいだろうか。

京都に旅行に行く道連れに選んだところ、前半を読みつつ行きの新幹線の中で落涙。
京都の街中で、よーじ屋を見るたびに涙ぐみ。
後半から最後まで読み上げた帰りの新幹線は涙が止まらず、すっかりとあやしい人になってしまった。
読み終えて呆然としながらも、また、ページをめくらずにいられない。

ああいかん。これを書こうとしてページをめくったら、また、涙が出てきた。

そんな風に、泣いてしまうとしか、書けない。
どこを読んでも涙が出てくる。
どこから読んでも最後まで見届けたくなる。

サトルという青年と、ナナという猫の物語。
青年は猫をつれて、銀色のワゴンを走らせる。
僕の猫をもらってください、もう飼えなくなったから。
困ったように、信頼できる友人達をめぐっていくのだ。
この物語は、それ以上、知らずに読んで欲しい。

先に死んだ猫には、同じ年に生まれた姉妹がいて、当然ながら21歳。
よれよれしながら、でも、まだ生きている。
そのぬくもりを感じながら、いつかどこかで、また出会う日を思う。
この子は、きっと私の猫だなぁ。この子の相棒は私と思ってもいいだろうか。
別れても、別れても、別れても。
いつかどこかで、また。

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