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2016.09.13

ゆかし妖し

堀川アサコ 2015 新潮文庫

どう考えても、人数があわない。
なぜか、ひとり多い。
あれは一体、誰だったのか。

室町時代の京都。
従来の公家システムと、新興勢力の幕府システムが並存していた時期。
なかなか珍しい時代設定である。
戦国の世がちょっと一息ついた時代の猥雑な喧騒の中、夜は真っ暗になっていたに違いない京の都で、ひとりの女が死んだところから物語は始まる。
戦に出て帰らない夫を探して、京までたどりついた女だった。

まるで、雨月・春雨物語に出てきそうな筋である。
検非違使に白拍子、遊女に琵琶法師、勧進聖に漏刻博士。その時代ならではの職業が次々出てくる。
戦の残した心の傷がいくつも語られる。時代ならではの風俗はあまり語られないが、戦の爪あとに目配りが効いているところに好感を持った。
戦さえなければ。
誰しも、思ったに違いない。

この時代、怪異は今の時代よりも近しいものであったのかもしれない。
ホラーと思って手に取ったが、途中からこれはミステリだと思い改めて読み勧めた。
そこに、幽霊はいるようでいない。恐ろしいのは生きている人である。
これはきっとあの人で、これが多分この人で、と考えていたら、だが、いつも誰か多い。
どう考えても、人数があわなくなる。
いないようで、幽霊はいた。いたけども、やっぱり生きている人のほうが怖かった。

なかなか切ない物語だった。

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