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2016.08.26

アンマーとぼくら

有川 浩 2016 講談社

出ることもチェックしていなかったぐらい、有川作品への興味も下がっていたけれど、これはいい本。
評判通り、綺麗な表紙なのもいい。
表紙の意味がわかるのは、読んでからのことだけど。
タイトルの意味がわかるのも、読んでからのことだけど。

号泣すること、2回。
これはね、泣くよね。
泣けない人とか、泣かない人とかもいるけど、私は泣くなぁ。
最後はどうなるか途中で予想がついたけれども、これは泣くよ。

主人公のリョウが、沖縄に到着したところから始まる奇跡の3日間。
沖縄でガイドをしてきた継母の3日間の休暇につきあう旅だ。
王道の観光名所を回りながら、過去と現在が交錯する。

過去は変えられない。本当ならば。
これを主人公のための、3日間と受け取る人もいるだろう。
過去の記憶の書き換えはできる。感じ方を変えることもできる。
主人公が自分の子ども時代の記憶を救済するための過程と読むことはできる。
でも、これは、晴子さんの魂が慰撫されるたのめの3日間だったと思うのだ。

だって、この後、主人公はやっぱり後悔せずにはいられないと思うのだ。
もっとそばにいればよかった。もっと一緒にいればよかった、と。
いくら、この後、沖縄に転居してきたといっても、事あるごとに思い出す。
そして、自分ができたかもしれないのにしなかったことを考えるのではないか。
後から、後から、気づくことは出てくる。後になってからしか、気づけないことがある。
そんな含みを、勝手に付け加えておこうと思う。

複雑な家族関係のあたりは『明日の子供たち』の取材の成果かな。
北海道の描写は、『旅猫レポート』とか。
植物の種類と写真は『植物図鑑』ね。
観光地を回る感じは『県庁おもてなし課』だろうか。
これまでの作品が透けて見えるような、薄様が幾重にも重なり合っているような。
これまでの取材が程よくブレンドされて、熟成されたような印象があった。
感情表現はこれまでになくとてもストレートで、押し付けがましいほど、文字が浮いて感じることもあったが、感情の強さを表すには他になかったような気がするし。
ここ最近の作品の中では、好きなほうに入るかもなぁ、と思った。
強い強い感情をまっすぐに投げつけるような小説だった。

あー。沖縄、行きたいなぁ。
飛行機、乗りたいや。

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コメント

他の人の記事を読む度に、読み方、間違ったよなぁ・・・と思う^_^;でも、後追いでも「そうだよ、アンマーだよ!」と気付いてすっきりしたので、それで良かったんだと思おう、うん。
と、言い聞かせ中です(笑)

書いてある通り、主人公はずっと、事あるごとに後悔するんだと思う。だから、やっぱり私も、晴子さんの為の3日間だったんだと思うよ。
そして、時折、今までの作品を思い出す作品でもあったね。あれ読み返したいなぁと思ったお話もあったよー。でも、それよりも何よりも沖縄に行きたくなったね。私は飛行機には乗りたくないけど(笑)

すずなちゃん、どもども。
某書店のレビューを見たりするといろんな意見があって、人の意見を読みながら気づいたり、思いを馳せるうちに後から後から思いつくことがあったりするよね。
私の感想も、すずなちゃんの感想も、ここから、また変わるかもしれないしねw

私は旅猫をもう一回読みたくなったなぁ。
うちの猫さんが死んじゃった後だったから、読んでてしんどくなっちゃったけれども……。
時間が経ったから、今なら大丈夫な気がする。
北海道と沖縄と、ほんと、いっぺんにはいけないなぁw
沖縄、いきたいぞー!

香桑さん、おはようございます(^^)。
そして、遅ればせながら、あけましておめでとうございます!
今年もどうぞ、よろしくお願いします。

私も、終盤だいぶ泣きました…。
「後になってからしか、気づけないことがある」
そうですね、あとから気づくことによいことも悪いこともあって、後悔はするけど、過去は変えられない。
それでも、こんな奇跡が、おかあさんもリョウも救ったのなら、それはやっぱり大きな愛なのかなぁ、なんて思いました。

そして皆さん、沖縄に行きたくなってる~!私もですよ~(笑)。
有川さん、「その土地」を魅力的に書くの、ホントに上手いですよね~!

水無月・Rさん、ことしもどうぞ宜しくお願いいたします。

そうなんです。過去は変えられないんです。
変えられるのは未来だけなんです。変えるのは現在です。
過去は変えられないけれど、過去の感じ方や思い出し方、意味づけは変わって行く。変えていくことができる。
そうやって過去の意味づけを変えていく旅だったんだろうなぁ、と。
大きな愛の旅でしたね^^

改めて、沖縄に行きたくなります。

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» アンマーとぼくら(有川浩) [Bookworm]
かりゆし58の「アンマー」という曲に着想を得て書かれた物語。 [続きを読む]

» 『アンマーとぼくら』/有川浩 ◎ [蒼のほとりで書に溺れ。]
もう、ホント勘弁してください・・・。 物語終盤から、ずっと泣いてました。 家族って、血のつながりじゃない。愛し愛され、大切に思いあう心があれば、それが家族なんだなぁって、リョウと晴子さんはちゃんと家族だったし、そうなる過程や3日間の旅が胸に迫って、涙が止まりませんでした。 有川浩さん、相変わらず私の中にド直球投げ込んで来ますな!毎度のことながら、白旗揚げまくりです。 『アンマーとぼくら』、あまりにも大きくて広い愛に、ずっと広がっていく愛に、暖かい気持ちになりました。 それと、ちょ...... [続きを読む]

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