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2016.07.21

悲しみのイレーヌ

ピエール・ルメートル 2015 文春文庫

イライラして攻撃的な気分だった時に、幸せではない物語を読むのもよかろうと思って選んだ。
久しぶりに読んだ海外ミステリは、凄惨な殺人から始まる物語だった。
いくつかの殺人事件。どれもこれも、凄惨で、奇抜で、不合理。
かつて個別に考えられていたものが一連のシリーズであることが徐々にわかってくる。
一向にわかってこないのは、殺人犯の正体。

途中で、表紙を見直した。
イレーヌ。
この名前の登場人物は1人だけ。
主人公であるヴェルーヴェン警部の妻だ。
……嫌な予感しかしない。

ミステリらしいミステリだ。
最初から最後まで読んでみると、20世紀初頭の推理小説を想起させる主人公の思考の描写であるとか、えらくバランスの悪い二部構成であるとか、この小説の特徴は、だからか!と納得することができる。
読み終えてから、果たして、どこまでがしかけでどこまでが真実だったのだろうと、境界線があやふやになるような感じがした。
読み応えのある、面白い、王道なミステリだったと思う。
殺人の情景は過剰に残酷であるが、人によっては、だからこそ、これを作り物の世界として読むことができるんだろうな。
こんなこと、あるわけないよって、ファンタジーとして。

私も、若いときはそうだった。
今回は、こういう殺人があったあった、こういうことをする奴がいるんだよなぁと、思った。
その凄惨さが奇抜に思えなかった。非現実的なものに思えなかった。
現実として、世界に悲惨が多すぎる。

せめて、物語には救いがあるほうがいい。私の好みとしてね。

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