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2016.03.24

紅霞後宮物語 第三幕

雪村花菜 2016 富士見L文庫

もう3巻。
これまで通り、くすくすと笑えるような楽しい読感を期待して読み始めたところ、これまでになく泣いてしまった。
決して平和ではない、ぎすぎすした世情を背景にしている。
これまでの話でも人は死んだが、その他大勢の死としてさらりと扱われていた。

その他の大勢の死が、実は、身近な死であったとしたら。
後世において御伽噺になるような皇后の、生きていた時代の生身の姿を描くというコンセプトの通り、かっこよくないところやみっともないところも描くのはいい。
冷静に考えれば、残酷さや冷徹さが求められるような環境や立場だ。
夢物語に現実感を与えようと思ったら、そこは避けては通れない要素であるのもわかる。
わかるけれども、不意打ちのようにその場面が来る。

その後、何度も読み返しては泣いてしまう。
だってさ、文林がやけに優しいんだもの。
こういう優しさの示し方が好きだなぁ。
何度か読み返してみて気づいた。
自分は相棒殿と、小玉と文林のように会話したいんだろうな。
文林の口調って、似ているんだもの。
だからこそ、主人公二人が気に入ったのかと、遅まきながら気づいた。

次の巻が出たら、やっぱり買うと思う。

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