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2014.10.10

はなとゆめ

冲方 丁 2013 角川書店

清少納言。
彼女の残した言葉は、今も人をくすりと笑わせる。
難しいことを言うわけではない。
好きなものを好きだといい、嫌なものは嫌だといい。
そうだそうだとうなずかせる。

田辺聖子「春はあけぼの」を読んだ前後からだろうか。
十代の頃に触れた源氏物語はどうにも理解できず、紫式部に比べるならば、清少納言という人物像に好感や興味を持った。
エッセイなどはいまだにあまり好んで選ぶわけではないし、今になれば源氏物語にも妙を感じるようになった。
それでもなお、清少納言の生き方や残した言葉には魅力を感じる。
だから、雑誌のタイトルと同じような本書の背表紙を見て、なんの本だろうと手に取り、清少納言を描いたと知るや、レジに直行した。

酒井順子「枕草子 REMIX」を読んだ時に知ったのだが、本書でも改めて思ったことといえば、清少納言が現代に生きていたら、ジャニかK-POPにはまっただろうなぁということである。
離婚を経てからの法華通いは、いわばコンサートに行くようなものではないか。声や顔の綺麗なお坊さんのほうが最高なんて感性は、そんな気がするの。
とても現代的ではないだろうか。それこそ、宮木あや子『婚外恋愛に似たもの』に似たようなものを感じる。
いろんなものに励まされ、慰めを感じながら、人はしんどい時期をやり過ごしていくのだ。

中宮定子が大好きで。
『姫のためなら死ぬる』というマンガもあるけれど、清少納言の祈りはそのままだよなぁと思ったり。
いとしくて、せつない。
清少納言の目に映る定子は素晴らしい女性あり、素晴らしい主人である。
華やかでありながら、激しくて、短く、厳しい人生を送った女性である。
仕えることが誇らしかった主人から下賜された紙に、主人のいた輝かしい日々を書きとめる。
かつて、主人を楽しませ、喜ばせ、くすりと笑わせたような言葉を。
そうやって、心の守り手、中宮の番人となろうとした清少納言の言葉は、確かに、千年を経ていまだ輝いている。

マンガ雑誌のタイトルと同じ音の並びにあれ?と思って手に取った本だった。
清少納言を題材にとるからには、と読み始めたが、今まで読んだ中でもしっとりと染み入るような描き方に好感を持った。
作者が男性であることを意識させない、美しい物語になっていると思う。
これを読み終えて、第一段を思い出したとき、冬の情景を描いた心情やいかにと、胸がきゅうっと締め付けられた。

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