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2014.09.02

天の梯:みをつくし料理帖10

高田 郁 2014 時代小説文庫(ハルキ文庫)

よい思い出も今は遠くなった。
いや、違う。
身を切られるような痛みも、心を裂かれるような痛みも、過去へと遠のいて、今はよい思い出となったのだ。

料理人としての道。
そこは変わらないながらも、これまで道に迷ってきた澪だ。
最初、澪にはいくつかの目標があった。
ひとつは、天満一兆庵の再建。
ひとつは、幼馴染の野江を探し出し、救い出すこと。
ひとつは、天満一兆庵の若旦那である佐兵衛を探し出すこと。
ひとつは、つる家を盛り立て、つるの名前を残すこと。
ひとつは、料理人として一人立ちすること。
ひとつの目的がふたつの目標を産み、みっつの道にわかれ……と、四方八方へと道別れして、思いが千々に乱れることもあった。
食は人の天なりという言葉に、自分の心星を見出した澪が、ひたすらに自分の料理をしてきたことで、いくつもの目標が叶えられていく。
澪が自分自身に望むことを禁じていた願いまでも叶えられていく。

後半は少し駆け足にも感じた。
もっともっと読んでおきたいという気持ちが働いたのかもしれない。
圧巻は野江の身請けの場面。こう来たか!とうなる。
レシピを読むまでもなく、美味しそうな料理は変わらず、最後まで輝く。
気になる人たちが次々に入れ代わり立ち代り姿を現す。摂津屋が特においしいところを持っていったけれども、どの人物もそれぞれ株をあげた巻だった。
野江は最後まで寡黙であり、これがあくまでも澪の物語であることを示す。誰よりも澪自身の人生が、これから先も幸せになりましたと書いてあるような展開になって嬉しい。
苦しいことが続きすぎて読むのがつらくなるような巻もあったけど、この終りまでを読むことができてよかった。
やっぱりね、ハッピーエンドがいいよね。目元が潤むようなハッピーがいいよね。
番外編があるとのことだけれども、これで本編は完了。
めでたしめでたし。

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