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2014.05.01

群雲、関ヶ原へ(下)

岳 宏一郎 1997 新潮文庫

何回読んでも、同じところに来ると、それ以上、先に進めなくなった。
その短編のタイトルを「花」という。
桑名の大名、氏家内膳正行広を描いたものである。

歴史上の大人物ではないと思う。
この本を読んで、初めて知るぐらいの名前だった。
豊臣に恩がある武将が、隠居して、高齢となり、他家の世話になっていたところ、家康から招聘される。
徳川に組すことを選んだ京極高知は、喜んで彼を送り出そうとするが、彼は泣きそうな顔で椿の花の下にたたずんでいた。
そして、高知は、大阪城落城のとき、淀と一緒に死んだ武将の中に、彼の行広を見出すのだ。

私にはわからない。
死ぬとわかっている場所へわざわざ赴く気持ちが。
人と人とが殺しあう気持ちもわからないし、人を殺してでも何かを得たいという気持ちがわからない。
天下が欲しいという気持なんて、まったくわからない。
わからないけれども、その桑名の大名の不器用さが、とても切なくなったのだ。

西軍が負けることは歴史的に決まっている。
その結論がわかっているからこそ、最後まで読むのがためらわれたのだ。
今回、ようやく続きを読むに至ったが、最後まで筆者は淡々として、中立的に、関ヶ原に集った人々を描き出していた。
過度に情緒的な演出がないことがいい。説教くさくもならない。説得力だけがある。

教科書的には知っていたが、こんなにも東軍が不利だったなんて。
本書を読んで、毛利勢が動けば、歴史はまったく違っていたことが改めてわかった。
石田三成の用兵や政治の評価が低いと言えども、こんなにも西軍がいいところまできていたなんて。
わからんものだなぁ。

そして、最後にどうしても言いたい。
細川幽斎よ。
それは和歌ちゃう。だじゃれや……。

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