2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

著者名索引

香桑の近況

  • 2017.1.4
    2016年 合計50冊
    2015年 合計32冊
    2014年 合計26冊
    2013年 合計32冊
    2012年 合計54冊
    2011年 合計63冊
    2010年 合計59冊
    2009年 合計71冊

    合計323冊
無料ブログはココログ

« 屋久島・鹿児島・指宿・霧島(タビハナ) | トップページ | 絶望名人カフカの人生論 »

2012.02.13

やさしいダンテ<神曲>

阿刀田高 2011 角川文庫

やっと終わったー。長かったー。
「ダンテ君の天界うるるん旅行記」@『聖☆おにいさん(6)』。
河出文庫だったら3冊編成、平川祐弘訳の完全版なら6090円。
地獄篇から始まるという、興味はもっても、はなはだやる気を殺ぐ名作。
古典中の古典として、図書館で借りては開くことなく返していた学生時代。
そんな話をしたら、後輩がこの本を貸してくれたわけであるが……。

ダンテ、話が長いよ。地元の人の噂話をされてもよくわかんないよ。
この本ではそういう面倒なところを程よく割愛し、わかりにくいところに程よく説明を加えている。
たとえば、天国の至高天で聖者達がどのように座しているか、東京ドームにたとえてあるのは、かなりわかりやすかった。
だから、優しい。易しいじゃなくて、優しい。ダンテじゃなくて阿刀田さんが優しい。
こういう気遣いのある翻案がなされていないと、原作はかなり読みづらいだろうってことは、よくわかった。
『神曲』それ自体が、小説にしたからよくわかる入門書、マンガにしたからわかりやすい解説書みたいな役割を持っていたにしても、ここまで噛み砕いてもらわないと、私は読みおおせなかったな。

中世のイマジネーションってすごいよね。世界観を知る上では興味深い。歴史上の有名人が次々に登場するのも面白い。
どちらかというと、地獄のほうが興味深く、煉獄、天国と進むに連れて、だんだん興味がさがっていった。
先導役がウェルギリウスからベアトリーチェに交代したのは、私にとっては痛恨。
興味が下がるにつれ、現実的に忙しかったのもあるが、読むスピードも落ちていってしまった。

ベアトリーチェ、どこがいーんだろー?
美人なのはよくわかった。わかったけど、彼女が死んだ後に書かれた作品とはいえ、こんな風に神格化されちゃうのは居心地悪くないかな。ベアトリーチェの親族の反応を聞いてみたい。
それに、ほかの女性をべた褒めに誉めて見つめて見惚れている場面ばかり書いているダンテは、少なくとも、ダンテの奥さんや子どもにとっては嫌じゃないかなぁ。
というか、ベアトリーチェを美化することで、自分の恋心を正当化しているだけでは……。
男の人ってアニマを本当に大事にするよねぇ。だから、アニマなんだけれども。

キリスト教の知識は少しはあります。でも、私には信仰はないのです。時代も地域も違うので常識も違うのです。
だからもう、読むのが苦痛になるのです。そんな天国、行かなくていいからさ~、みたいな。
取り急ぎは原典にはあたらなくていいやって、よくわかったです。
とはいえ、地獄の第二層ぐらいでとどまれるよう、身を慎むべし。

« 屋久島・鹿児島・指宿・霧島(タビハナ) | トップページ | 絶望名人カフカの人生論 »

**趣味の宗教学**」カテゴリの記事

小説(海外)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/183237/44101658

この記事へのトラックバック一覧です: やさしいダンテ<神曲>:

« 屋久島・鹿児島・指宿・霧島(タビハナ) | トップページ | 絶望名人カフカの人生論 »

Here is something you can do.

  • ボランティア・寄付ならプラン・ジャパン
    子どもとともに途上国の地域開発を進める国際NGO

最近のトラックバック