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2012.02.17

にょにょっ記

穂村 弘 2012 文春文庫

『絶望名人カフカの人生』を嬉しそうに買っている私を哀れに思った職場の人が貸してくれた本。
幸せにはなり損ねたが、私はそこまで不幸じゃないぞ。失礼な。
でも、楽しかったからいいや。ちなみに、頭木さんはカフカの解説のなかで穂村さんを引用していたんだよ。
期せずして、本と本が繋がることがあるから、面白い。ほかにも、穂村さんが『私の男』のタイトルに触れていたり。確かに、「俺の女」とはインパクト違うよねぇ。

かなり読み進んだところで、ふと、自分の誕生日には何が書いてあっただろうと思って、ページを遡ってみた。
……抜かされていた。

ついでに、好きな人の誕生日を探してみた。こっちはあった。タイトルは「タクシー」(pp.52-53)

 タクシーに乗る。
 お金を払って降りるときに「ごちそうさまでした」と云ってしまった。
 あっ、と思う。
 間違えた。
 車が去ってからもしばらくどきどきしている。

こんな日々の出来事とか、その出来事から無限に広がる想像を、流さずに書きとめるところが詩人の才能。
日記形式なので読み方自由だ。順番に読んでもいいし、開いたページを読んでもいいし、遡ってもいいし。
くすっと笑ってみたり、ふふっと笑ってみたり。
ゆるゆると脱力しながら、お茶を楽しむ午後。

おい。仕事は?

なお、解説の代わりに、西加奈子さんの偽ょ偽ょっ記。ごとびは五十日だよ、と教えてあげたい。

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