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2011.12.06

「彼女たち」の連合赤軍:サブカルチャーと戦後民主主義

大塚英志 2001 角川文庫

彼女が欲しているのは、外見ではなく彼女の内なる「心や魂」を肯定してくれる男性である。こういった、王子様による内面の全肯定で主人公の少女が自己実現してしまうのは、(中略)少女まんがの基本構造だ(p.54)

確かに、私は少女まんがで育った。そうすると、こうなるか。
自分の願望やら、ルーツやら、を言い当てられる気恥ずかしさ。
と言っても、この本は少女まんがの分析がメインではなくて、その心性を連合赤軍の女性に見るというもの。
同列に、あるいは、対比に、上野千鶴子らフェミニズムや、かつてのオウムの女性達が取り上げられる。

おばさんだが、連合赤軍をリアルタイムで知る世代ではない。
そのあたり、ウィキペディアを片手で調べながら読んだ。
読んでいるうちに、だんだん腹が立ってきた。むかむかした。
この革命を掲げる男性たち、自分がやったことを、女の所為にするなーっ。
女だから、ということで、片付けられることに腹が立つ。

女性性や母性をどのように受け入れるか、折り合いをつけるか、長年の課題だった。
私は、フェミニズムが運動ではなくアカデミズムの俎上に乗るようになった時代に学生を過ごした。
性など振り捨ててしまいたい時期もあった。自らとの付き合いは、ゆっくりゆっくり手探りするしかなかった。
特に女性性については、恋人の存在が大きい。彼がずいぶん助けてくれたと思う。心から感謝しているところだ。
その点、やっぱり、冒頭の引用に戻るのだ。

この本を出版されていた当時、単行本の出た96年に読んでいたらどうだったか。
自分自身の意識の流れと結びつけて受け止められるほど、私は内省できなかったかもしれない。
どうだろうか。「『内面』を自動化していくことで、『内省』を困難とする」(p.232)という表現が出てくるが、今の私のほうが「思われる」「思わせられる」といった無責任な表現を身に着けた。
法的な責任を免れる言語用法があまりにも浸透しすぎて、私的な会話ができなくなるほどに。そんな私が内省などできるのか。

だが、少なくとも、現在、読んだからこそ、この本が斎藤環『母は娘の人生を支配する:なぜ「母殺し」は難しいのか』に繋がることがわかる。
両者を繋ぐ萩尾望都『イグアナの娘』は、あんまり印象に残ってないが、石女の私が残した、手の届かない領域だからしょうがない。

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