2020年6月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

著者名索引

香桑の近況

  • 2019.1.25
    2018年 合計33冊
    2017年 合計55冊
    2016年 合計50冊
    2015年 合計32冊
    2014年 合計26冊
    2013年 合計32冊
    2012年 合計54冊
    2011年 合計63冊
    2010年 合計59冊
    2009年 合計71冊

    合計475冊
無料ブログはココログ

« わがんね新聞 | トップページ | ヒア・カムズ・ザ・サン paralle »

2011.11.13

漂流するピアノ

近藤史恵 2011 Story Power(小説新潮10月号別冊)

東日本大震災のニュースで喚起された阪神淡路大震災の記憶。
知人にも両方を経験した人がいるが、いつの間にか語られなくなった被災の記憶は、だけど、忘れられたわけではない。
フィリップ・フォレストの『さりながら』を思い出す感触の小説だった。

記憶は不思議だ。
普段は忘れていても、なにかきっかけがあれば、まざまざと蘇ってくることがある。
映像だけではない。音も、匂いも、温度も、明度も、感触も、そのときの激しい情動もそのままで、蘇ってくることがある。
主人公のその日の記憶がなまなましい筆致で描かれる。16年前の、記憶のフラッシュバック。

テレビで観るのと、実際に体験することの違いを知りながら、主人公は東日本大震災のニュースから離れられない。
触れると傷つくのがわかっていて、そこに傷があるのがわかっていて、それでもそこに触れずにはいられない。
「起こったことの欠片だけでも集めて、自分の中に引き寄せなければいけない気がした」という一文に、その日の私の気持ちを代弁してもらった気がする。
距離と傍観の罪悪感とともに。

ストーリーパワー(Story Power) 2011年 10月号 [雑誌] ストーリーパワー(Story Power) 2011年 10月号 [雑誌]

販売元:新潮社
発売日:2011/09/08
Amazon.co.jpで詳細を確認する

« わがんね新聞 | トップページ | ヒア・カムズ・ザ・サン paralle »

小説(日本)」カテゴリの記事

雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 漂流するピアノ:

« わがんね新聞 | トップページ | ヒア・カムズ・ザ・サン paralle »

Here is something you can do.

  • 25作品のレビュー
  • 80%
  • グッドレビュアー
  • プロフェッショナルな読者

最近のトラックバック