2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

著者名索引

香桑の近況

  • 2017.1.4
    2016年 合計50冊
    2015年 合計32冊
    2014年 合計26冊
    2013年 合計32冊
    2012年 合計54冊
    2011年 合計63冊
    2010年 合計59冊
    2009年 合計71冊

    合計323冊
無料ブログはココログ

« 災害がほんとうに襲った時:阪神淡路大震災50日間の記録 | トップページ | 古代ポンペイの日常生活 »

2011.09.24

ガーデン・ロスト

ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)  紅玉いづき 2010 メディアワークス文庫

この頃を描いた小説に弱い。
自分はとっくに通り過ぎてしまった日々。
なのに、まだ、心のどこかが疼いてしまう。
自分の中に幼稚さがまだ残っていて、反応する。
あの頃は、その幼稚さが許された。

4人の少女だけで成り立つ放送部。
それぞれの少女は、外見も個性も抱える問題も違う。
誰かに優しくしなければ誰にも愛されないと思い込むエカ。
愛玩用になりたいだけなのに食用にされることを受け入れているマル。
女性らしくない自分の容姿にひそかに引け目を持つオズ。
勉強ができなければ不幸であると母親の期待に応えようとするシバ。
誰もが、ただ、愛されたいだけなのに。

それぞれ違うのに、どの少女達にも自分を重ね合わせたくなる魅力がある。
おそらく、少女だったことのある人なら誰でも、どこかに自分を見出すのではないだろうか。
思い出せば気恥ずかしくてなるけれども、それはそれで愛しくないわけではない。
今よりも幼くて、今よりもつたなくて、今よりもひたむきで、今よりも敏感で、今よりも不安定で、今よりも狭量で。
今よりも、今よりも、今よりも、でも、今でも。

3年間をともにしてきた、その3年目の物語。
いつまでも続くかと思っていた日々が終わろうとする。
いつか失うことを避けられない日々だからこそ輝く。
今日も誰かの失われゆく楽園の日々が輝いていると嬉しい。

« 災害がほんとうに襲った時:阪神淡路大震災50日間の記録 | トップページ | 古代ポンペイの日常生活 »

**女子校にて**」カテゴリの記事

小説(日本)」カテゴリの記事

コメント

こんばんは^^
紅玉さん初の現代物と言うことで楽しみに読みました。
学生の頃独特のそれぞれの痛みが、絶妙に描かれていたなぁと思いました。
4人の個性はバラバラだけど、それが上手く4人と言う塊にはまったのかなと思います。
最後も良かったです。4人の未来は今以上に明るいと思いました。

苗坊さん、こんにちは。
学生の頃独特の痛みの切り出し方が絶妙でしたね。
痛々しいまでにとがっている感性を描くのが上手い作者ですが、そこに我が身を省みてしまう自分はイタイタしくてまずいのではないかと心配になってしまいました(^^;;
どの子達も、一歩も二歩も踏み出していくことでしょう。きっとね。

香桑さん、こんばんは(^^)。
4人がそれぞれ、痛みを抱えながら、それでもシバを迎えに行くラストシーンが良かったです。
彼女たちは、卒業して別々の方向へ向かうことになっても、それでも一緒にいて輝いていたあの時を胸に抱いて行けるんじゃないかと思います。

あわわ。お返事が遅くなりました!
水無月・Rさん、コメント、ありがとうございました。
ラストシーン、よかったですね。学校を卒業すると同時に、何か一つ、成長の段階を踏みあがったような、苦しみの季節を抜け出していくような、そんな爽やかな空気がするりと流れるような読後感でした。
この4人、きっと思い出すたびに恥ずかしくて、でもきっと忘れない日々となることでしょう。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/183237/41970969

この記事へのトラックバック一覧です: ガーデン・ロスト:

» ガーデン・ロスト 紅玉いづき [苗坊の徒然日記]
ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)著者:紅玉 いづき販売元:アスキーメディアワークス発売日:2010-01-25おすすめ度:クチコミを見る オススメ! 誰にでも、失いたくない楽園 ... [続きを読む]

» 『ガーデン・ロスト』/紅玉いづき ○ [蒼のほとりで書に溺れ。]
少女というのは、何故こんなに頑なで生き辛い毎日を送っているのだろう。かつて少女だった私も、やはり生き辛い思いを抱えていた。いつのまにか、その状況から抜け出したけど、あれは何だったのだろうと、今でも思う。 紅玉いづきさんは初読みです。 『ガーデン・ロスト』というタイトルに惹かれて、読むことにしました。... [続きを読む]

« 災害がほんとうに襲った時:阪神淡路大震災50日間の記録 | トップページ | 古代ポンペイの日常生活 »

Here is something you can do.

  • ボランティア・寄付ならプラン・ジャパン
    子どもとともに途上国の地域開発を進める国際NGO

最近のトラックバック