2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

著者名索引

香桑の近況

  • 2017.1.4
    2016年 合計50冊
    2015年 合計32冊
    2014年 合計26冊
    2013年 合計32冊
    2012年 合計54冊
    2011年 合計63冊
    2010年 合計59冊
    2009年 合計71冊

    合計323冊
無料ブログはココログ

« 心星ひとつ:みをつくし料理帖 | トップページ | ゆず、香る »

2011.08.26

出世花

 髙田 郁 2011 ハルキ文庫

著者のデビュー作。出版社を変えての新装版である。
江戸時代の墓寺に拾われた下級武士の娘、お艶。
墓寺には、湯灌場、火葬場、墓所があり、死者の弔いを専門とする。
ほかの小説ではなかなか見ないような空間の中で、4つの短編がお艶の成長を描く。

お縁、のちに、正縁と名前を変えながら、少女が育っていく。
みをつくし料理帖の澪ちゃんとは、一生懸命さは通じるが、又少しタイプが違う。
心温かい人々に取り囲まれ、遊女の悲しさ、武家のいびつさ、身分ごとの不幸せに触れていく。

死した体を洗いながら、その人の生きている間の苦悩を洗い流す。
傷を縫合してさらしで巻き、頬に綿を含ませ、唇に紅を差して。
その仕事ぶりにいつか三昧聖とあだなされ、ことに女性が死者である時に手がけてもらいたいと望まれるようになる。

主人公の成長もさることながら、死者との向き合い方に胸を打たれる思いだった。
今年は大災害のあった年であるが、私はこのように死者に触れているだろうか。
いつか続きが出るかもしれないという。今後の楽しみである。

« 心星ひとつ:みをつくし料理帖 | トップページ | ゆず、香る »

# 江戸周辺」カテゴリの記事

## 今は昔:武士の世」カテゴリの記事

小説(日本)」カテゴリの記事

コメント

コメントが遅くなりましたm(__)m

「死」について、「生」について、色々と考えさせられる作品でした。大震災後の今、改めて読んだらまた違った印象を受けるのかなぁ・・・と、こちらのレビューを読みながら思いました。

すずなちゃん、最近、お忙しいのかなぁ?
時代小説のなかでも、珍しい舞台装置で、しんみりと感じ入る小説でした。。
納棺師さんや死化粧師さんが近年再評価されてきたと思いますが、これもまたそういった一冊になるのかな。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/183237/41364430

この記事へのトラックバック一覧です: 出世花:

» 出世花(髙田郁) [Bookworm]
最後は大泣き。 死者を弔う墓寺で「三昧聖」として成長していく少女お縁の姿を描いた物語。 [続きを読む]

« 心星ひとつ:みをつくし料理帖 | トップページ | ゆず、香る »

Here is something you can do.

  • ボランティア・寄付ならプラン・ジャパン
    子どもとともに途上国の地域開発を進める国際NGO

最近のトラックバック