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2010.08.12

星間商事株式会社社史編纂室

星間商事株式会社社史編纂室  三浦しをん 2009 筑摩書房

主人公の幸代のように大企業に勤めたことはないが、非常勤で閑職に就いてしまったことがあり、その場にいなければならないが居場所がないという居心地の悪さなら覚えがある。
忙しい人に申し訳ない気持ちを抱えながら、片身を狭く廊下を歩く。それが毎日の職場だとしたら、ちょっと胃が痛い。
その毎日を乗り切るためには、自分の根っこや幹になる、他の何かが必要になる。

書くという作業に憧れたことがある。
目指すというより、それが息をするように自然にできていた頃がある。
それで食べたいと思ったことはないし、今はむしろ億劫であるが、言葉を綴ることが私にとっては大きな意味があったことがあった。
想像力はやがてさび付いたが、その頃を思い出しながら読んだ。
書くという作業に支えられていた、あの頃。

書くという作業を、共に分かち合う仲間がいた頃でもあった。
よかれあしかれ、それが文字であれなんであれ、その人となりが出てしまうものである。
自分の人となり、心の奥底にあるもので見透かされても平気な、信頼できる仲間達がいてこそ、書くという作業は成り立ちやすくなる。
共に書き、あるいは、味わう仲間は特別である。

しかし、幸代は20代後半の独身女性であり、学生時代から三人の仲間でサークルを作ってきたが、一人結婚し、また一人……となると、どうしても心穏かではいられない。
結婚しても趣味は続けられるか。結婚しても友達は続いていくか。
その前に、自分はこのままでいいのだろうか。
そんな人生の悩みと同時に、幸代の職場で謎解きを待つ問題がゆっくりと持ち上がってくるのである。
なぜか、職場で同人誌を作ろう!という大問題と共に。

楽しく読める。幸代やその上司の同人誌の原稿もところどころ差し込まれており、そっちの展開も気になっちゃう。
すずなちゃん@Bookwormの言うとおり、『ロマンス小説の七日間』と似ていたかな。
人様から借りた本なのに、随分と長く手元に置いてしまった。
今度こそ、きちんと返そう。

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小説(日本)」カテゴリの記事

コメント

うを!自分の名前がいきなり出てきてびっくりした~(笑)

漢字ばかりのタイトルにちょっと慄いたものの、読み始めたら全くの杞憂で。ホントに面白かったね~!作中作の方も面白くって、どっちの展開も気になる・・・という、ある意味、贅沢な読書となりました。

びっくりさせてしまいました。(笑)

ビッグサイトはイベントではなく、やむを得ない事情で3回通いましたが、あそこは本当に広かった。
今、NHKのニュースを見ていたら、くだんのビッグサイトの真夏の祭典の取材がありました。
なんて、タイムリー。そして、「アニメやマンガをモチーフとしたオリジナルの作品」という苦肉の表現に苦笑。
素人だから書ける小説というのもあるのかもしれないですね。と、上司の自分史を読みながら思ったです。

こんばんわ^^お久しぶりです。TBさせていただきました。
私の友人が2人妊娠していて春に子どもが生まれると言うラッシュが続いていて^^;
25を過ぎて、自分もそんな年齢になったんだなぁと思うと、このままでいいのかなぁ斗思ったりもします。
でも、幸代のような生き方も良いなと思います。
好きなことを好きなようにやって何が悪い!と思いますし、それでリフレッシュできるならいいですよね。
私もとても堪能しました。

苗坊さん、こんばんは☆
20代よりも30代はあっという間ですよー!と脅してみたり。笑
私には家庭を作る才能がありませんでしたが、私にも英里子のような友人がおり、その友人との会話を思い出しながら読みました。
どの生き方にも優劣はないわけですし、なるようになります。というか、なるようにしかならないです。
苗坊さんは、苗坊さんのペースで、生き方でいいんじゃないでしょうか。
好きなことを、好きなようにやっていきましょう。お互いに。

香桑さん、こんばんは(^^)。
皆さま、家庭を作っても、上がりじゃないですよ(笑)。
それぞれが、それぞれらしくやってくしかないのだと思います。
私なんか、正社員からどんどん流れ流れての、主婦業ですから(^_^;)。
きちんと働いてる人って、輝いてみえます。
もちろんそれぞれに、ご苦労ご心労はあると思いますが。

おっと、脱線しました。
しをんさんの描く、社史編纂室のメンバーの濃さが大変楽しかったです。
主婦ながら身につまされて、ちょっとしんみりしたりもしました。

水無月・Rさん、こんばんは☆
確かに社史編纂室、濃かったですねー。矢野が美味しいところを持って行っている気がします。

私、主婦業は休暇も定年もなく、家族の生命を司る大仕事ですから、敬意を感じます。
人それぞれ、いろんな人生があり、それぞれの苦労・心労と、そして喜びや輝きがありますよね。
しをんさんの切り取り方は、そういうところも上手だった気がします。
立場が違っていても、そこかしこで共感したり、身につまされたり。登場人物の心情につられてしまうのです。
ああ、今、思いつきました。『秘密の花園』の三人の少女たちのその後を、どこか映しているような感じなのかも。尖っていた少女たちが、いつかそれなりに落ち着いていると嬉しい。

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星間商事株式会社社史編纂室 オススメ! 川田幸代は左遷を受けて社史編纂室に勤務している。 星間商事の60年の社史を作るのが目的の部署である。そこには同じく左遷されてきたみっこや矢田、本間課長がいた。 幸代には、誰にも言っていない秘密がある。友人の英里子、実....... [続きを読む]

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