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2010.05.24

ザ・万遊記

ザ・万遊記  万城目学 2010 集英社

マキメのエッセイ、2冊目である。
読み始めてしばらくして、マキメ? 本当にマキメ?と表紙を確かめた。
文体が、なんだか、もりみーに似てきているんだもん。
もうしばらく読み勧めると、あー、やっぱりマキメだー、と落ち着いた。
と思ったら、もりみーも登場してきて、笑った。

いくつかの雑誌に書かれたエッセイを集めたものである。
そのため、万城目作品に関わるものもあれば、スポーツについて、万城目氏の体験談など、内容は幅広く読んでいて飽きない。

「今月の渡辺篤史」というシリーズは、すごい。
渡辺篤史を知らなくたって、まるで『渡辺篤史の建もの探訪』(というテレビ番組)を自分まで欠かさず見てきたかのように、語れるようになりかねない。
すごい。
素材もすごいが、書き手もすごい。
職場のル・コルビュジエの椅子に意味もなく座ってみたり、自宅の洗面台のツーボウル、見える浴室を意味もなく自慢げに眺めてしまう。
建築当時、お願いした建設会社さんは怪訝な顔をしたこのデザインに、ついに時代は追いついたのだ。と、私が胸を張ってどーする。

マキメ氏の分身たる万太郎が行く、「観戦と温泉」。このシリーズが楽しかった。
役得がいっぱいの企画である。と思ったら、最初に著者がフットサル中にアキレス腱を切ってしまったところから始まり、気の毒かった。
観戦するスポーツはサッカーが多かった。北京五輪、アーセナル、クラシコの観戦となると垂涎の人も多かろう。
どこで世界を感じるか。あるいは、地元ならではの空気を感じるのか。
ザスパ草津は私が応援するチームではないが、J2が取り上げられるのも嬉しかった。

この人の文章はとにかく読みやすい。日本語として整っていて綺麗だ。
短い文章の中でも、思わずくすりと笑いたくなるような軽妙さがある。
その中で、「語ること、失うこと」という一節は、言葉を使う人ならではの鋭い考察と静かな諦念が感じられ、含蓄深い。最後にもう一度、読み返した。

訊かれたことに対し、頭のなかを整理して答える。考えがまとまる代わりに、やはり少しずつ、私は記憶を失っていく。(p.162)

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エッセイ/ルポ」カテゴリの記事

コメント

こんばんわ。TBとカキコありがとうございました。
万城目さんのエッセイ、大好きです。
前作が面白かったので、今回も楽しみにしていました。
予想通り、面白かったです^^
内容がバラエティに富んでいましたし、確かに文章が綺麗で読みやすいです。
モリミーさんの話が出ていたときは「ぷっ」と思いました。

こんばんは。
マキメさんの小説はもちろんですが、エッセイも魅力的ですよね。
サッカーでのブーイングの役割について、ずいぶん、考えさせられました。

マキメさんともりみーのお二人ともが遊び心があるので、本当のことはどうなのやら。(^^

面白かった~~!
言われてみれば、たしかに初めの方はもりみー?みたいな雰囲気ではあったかも。でも、面白かったので良し(笑)
私も「語ること、失うこと」は印象的だった。じんわり沁みました。

すずなちゃん、ども。
面白かったですねー。
この人のエッセイは軽妙で、ついつい引き込まれてしまいました。
「しずお蚊」とか笑い転げてしまいましたもん。

私の仕事も言葉を抜きにしては語れないだけに、「語ること、失うこと」は考えさせられます。
私自身が紡ぐ言葉も、同じことが起きていますから。

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