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2010.02.23

八朔の雪:みをつくし料理帖

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)  高田 郁 2009 時代小説文庫

八朔とは、八月朔日。つまり、8月1日のこと。
そんな季節に降る雪は、少し切ない。

東京に行くなら、と、江戸を舞台にした小説を荷物に入れた。
すずなちゃんのブログで見つけた、一冊だ。
大阪生まれの澪が江戸の町で料理屋を切り盛りするようになる物語。

こんな風に女の子が頑張る話は好きだ。
途中、何度も何度も、涙をぬぐいながら呼んだ。滅法、自分が涙もろくなった気がする。
「下がり眉」と常連のお侍にからかわれる澪は、決して器量よしではないだろう。
だが、澪の料理は優しい。滋養があって、高くはないし、気張りもしないが、美味しく食べてもらいたいという気持ちが篭る。
贅は凝らしていないが、家では食べられないようなもの。慣れ親しんだ上方の味を、少しずつ江戸向けにしながら、澪らしい料理を工夫していく。
澪の料理に身を尽くす姿勢、かつての主人だった芳に身を尽くす姿勢、身を尽くして、身を尽くして、健気に生き延びようとする姿に、思わず応援したくなるのだ。

「雲外蒼天」の相を持つと、子どもの頃に言われた澪。
艱難辛苦に襲われるが、その苦労に負けずに精進すれば、きっと青空が望めるという。
これはもう、いろんな苦労にあうぞ、いろんなエピソードが待っているという予告である。
そこまで主人公をいじめなくても……と思うような目にあって、この本は締めくくられる。ここで終わるな~。
とはいえ、ここまで設定ができてしまえば、いかようにでも物語は続けられるだろう。

「旭日昇天」という天下取りの吉兆の相を持つと言われた幼馴染は。
どうやら別の顔がありそうな、常連のお侍、小松原様は。
つる家はどうなる。種市は。
もともとの奉公先である天満一兆庵は復興できるのか。
逐電した若旦那の佐兵衛は見つかるのか。
まだまだネタはいっぱい残されている。

澪の料理が口にあったなら、是非とも続きを読みたいものだ。
巻末のレシピを見ながら、自分で作るとなると……と、うなってしまった。
やっぱりね、ほら、自宅では食べれんものを、というのが、澪の習った商人としての料理人のポリシーやから……もごもごと言い訳なんぞしてみたりして。

この本、マンガにもなっている。
帰りがけに通った本屋さんのウィンドウ越しにタイトルが見えた。
マンガを買いはしなかったが手に取ってみると、来月には小説のほうの新刊が発売されるとあり、嬉しくなった。

本編とは関係ないどうでもいい話であるが、出版社を書くときに、戸惑った。
背表紙には「ハルキ文庫」とあるが、表には「角川春樹事務所」とあり、裏には「時代小説文庫」とある。
どれやねん。
少なくとも「○○文庫」というのを二種類、冠することはあらへんやないか。
文庫の時は文庫の名前を優先させるようにしてきたのだが、今回ほど困ったことはない。
奥付を見たら、時代小説文庫とあるからそうするが……。

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コメント

コメントが遅くなってしまって申し訳ない;;;

お~私のとこで出会った本でしたか!うわ、なんか嬉しいな~。おまけに気に入ってもらえたようで、ますます嬉しい♪
私もぐしぐし泣きながら読みました。続きが気になるんだけど、なかなか読めない;;;今月には3冊目が出るので早く読まなくちゃ!と、このレビューを読んで思いましたです^^;

そーなんですよ。すずなちゃんのブログで見つけて、面白そうだなぁと思ったの。
相違せず、面白かったです。こういう物語、大好きー♪ 読みやすかったしね。

うちの母が時代小説が大好きで、私が買っていたら先に読んでました。(^^

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ぐしぐしと泣きながら読了。は~良かった。。。 [続きを読む]

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