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2009.07.25

(雑誌)好きだよと言えずに初恋は、

有川 浩 2009 野性時代8(vol.69)

何度読み返しても泣いてしまうぐらい、何度も読みたくなるからまだ誰にも貸せないぐらい。
こんなにがっつりと引きつけられた本も久しぶりだと思った『植物図鑑』
その『植物図鑑』の番外編、単行本未収録。と、聞いて我慢できるわけもなく、本屋さんに何度も通った末にやっぱり買ってしまった。
さやかとイツキの名前が出てくるわけではないけれど、確かに『植物図鑑』に繋がっているところが微笑ましい。

読んでみたら、『三匹のおっさん』とも繋がっていた。
というか、『三匹のおっさん』はそんなに読み返さなかったので、どこに繋がっているのか、迷った。
で、本篇を読み返す羽目になったわけだが。それもアヒルの話以外は全部。
そして、おお、ここか。ここだったのか、と読み直してようやく得心が行った。

小学生の初恋。初々しくて、苦い。でも、思い出せばほのかに甘い。
そんな短編小説だ。
初恋って、これといってはっきり憶えていないのが、ちょっと残念になった。
もともと空気を読むのが苦手で、転校を繰り返すたびにますます人の情緒に鈍感にするようになったから。

小学生だって、立派に女だ。
女というより、私ならメスと言い表す。そういう性を持っている。
なんでもかんでも恋愛に結びつけたがり、抜駆けを許さない。
同時に、集団の力学と暗黙の了解に敏感であることを要求する。
和を乱す因子は容赦なく弾き飛ばす。押し潰す。
その残酷さは、身をもって知っているので、あーやだやだと眉根を寄せてしまった。
そりゃまあ、少しは人格的に斜めになっても、偏っているふりをしてみてもしょうがないよね。

思い出のよすがになるものは、なんでもいい。
花かもしれないし、歌かもしれない。料理かもしれないし、景色かもしれない。
その思い出が美しく貴いものとして蘇るなら、それでいい。
普段は忘れていても、思い出が力を取り戻させてくれることもあるから。
今の人とはどんな思い出が残るのだろう。何がよすがになるのだろう。
思い出にしたいわけじゃないけれど。思い出にしたくないけど。そんなことを考えた。

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コメント

香桑さん、こんばんは(^^)。
おんなじぐらいのタイミングでしたね♪
色んな事を、ぐるぐる思い出しながら、脳内を流れるのはあの曲のサビ。
甘酸っぱくて、切なくって、思い起こすとほろ苦い・・・というより、穴掘って自らを埋めたくなるような初恋をしてた私としては、「彼」の清々しさがまぶしかった!!さすがご両親の教育が良いのね・・・!気づいた時にはサーっと光がさしたような気がしました~(*^_^*)。

香桑さんも転校を繰り返してたんですね~。
アレは、色々ありますよね~。まあ・・・それを経たからこそ今の自分がある、と思ってます(笑)。

水無月・Rさん、奇遇ですね!
こんなに爽やかな少年との初恋なら、どんなささやかな思い出であれ、どんなに遠い思い出になったとしても、潤子ちゃんを励ましてくれるはず。
彼が潤子ちゃんの転校を両親に話したとき、お父さんは複雑な気持ちになったかも。笑

転校も、嫌な思い出もひっくるめて何もかも、今はすっかり平気な思い出であり、私の大事な一部です。
生き延びればなんとかなるもんです。年って怖いなぁ、というのが、一番の感想かも……。

「メス」に思わず頷きました。たしかにそうだねぇ;;;うわーやだやだと呟きつつ、自分の中にもそんな部分が確かにあることを改めて感じたり・・・。

短編なのに、相変わらずの有川節にニマニマしたりウルウルしたりと忙しい読書となりました。

すずなちゃん、返事が遅くなりました。すみません。
どんなに短くても、有川作品は有川作品。手抜かりがないのがさすがです。

「女」という言葉には、肯定的なニュアンスを保っておきたいのです。
性的でなおかつネガティブな部分を、だから、私はあえて「メス」と呼ぶのです。
まあ、多かれ少なかれそこもないと、総体としての女にはなれませんよね。
成長発達の途上であるからこそ、人によっては受け容れがたくも感じられることもある部分なんですよね。

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» 「好きだよと言えずに初恋は、」/有川浩 ◎ (『野生時代 第69号(09年8月)』掲載) [蒼のほとりで書に溺れ。]
うわ、このフレーズをタイトルに持ってくるとは、有川さんシブイなぁ・・・! ちなみに、サビなら歌えるよ、私(笑)。甘酸っぱい、甘酸っぱいよ~!! てな訳で、今回も理性投げ打って、萌えモードで参りま~す♪ 皆さん、逃げてぇ~、萌え萌え無法地帯の水無月・Rが来るよ~!... [続きを読む]

» 好きだよと言えずに初恋は、(有川浩) [Bookworm]
野性時代vol.69(2009年8月号)掲載の短編。「植物図鑑」番外編。 [続きを読む]

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