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2008.10.23

神の守り人(上):来訪編

神の守り人 上 来訪編 (1) (偕成社ポッシュ 軽装版)  上橋菜穂子 2008(軽装版) 偕成社

バルサとタンダの仲が、ほんの少し進展した???
気になるのはそこですか、という声が聞こえてきそうな気もするが、この二人の三十代とは思えないじれったさに、やきもき。
もとが児童書なのでベタ甘になることはないと思いつつも、普段がストイックなバルサなだけに、ささやかな甘さも貴重に感じてしまった。

さて、今回は主人公がバルサに戻った「守り人」シリーズ本編。
そうか、守る人というのは、バルサのことだったのかーっ。と、今、書きながら気付いた。
なにかを守る人を、守る人である、バルサ。
職業として用心棒だから、というだけではなく、既に生き方として命を守る人なのだと感じた。
目の前に、命の危機にあり、しかも自らを守るすべを持たない子どもを目の前にしたとき、守ろうとする心が働き、体が動いてしまう。

それが人として当然のこと。
そう言い切るには、自分にもひよることがあったり、ためらうことがあるのは、否めない。
できる限りのことしか、してやれない。でも、できることがあるのなら、してあげたいと思うことがあるのだ。
大きく枠を踏み出すことはできないけれども、子ども達に希望を守ってあげたいではないか。
まあ、ほんと、私にできることというと、ささやかなんだけど……。

他方で、人を利用すること、ふみにじること、傷つけることをためらわない人もいる。
これまでのシリーズでも、非情な権力者が出てきた。新ヨゴ皇国の皇帝、カンバル王国の前王、タルシュ帝国の工作員……。
それぞれの思惑、欲望や権力、偏見や信念など、自分だけの尺度で世界を量り、目の前のことに汲々とする。
ましてや神を持ち出すときは注意が必要だ。神の名の下に正義を語れるほどの正義の人が、はたしてどれだけいるのだろうか。立ち止まって恥じぬ人ほど、正義から遠いと、私は思ったりするのだが。
言葉が通じ合わぬよりも、心が通じ合わぬほうが、よほど始末が悪い。

人としてなにか大事なものがあることを教えてくれるシリーズなので、心の柔らかい人にどんどん読んでもらえると嬉しい。
いまを大事にして欲しい。今、生きているということ。子どもには限界があるからこそ守られるのだということ。世界はそんなに捨てたものじゃないということ。どこかに、手を差し伸べようとする人もいてくれるのだと、あきらめないでいてほしい。

今度は上下二冊の続き物ということで、いつも以上の重たさもあったが、ひきこまれる魅力に変わりはなく、読み終えた途端に気持ちは次に向かっている。
さて。読むぞ。

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コメント

私もバルサとタンダの仲がとっても気になります~(笑)もう少し、進展して欲しひ。。。

このシリーズ。気の早いおばちゃんは、姪がいくつになったらプレゼントしようか?と考え中です~(笑)

下巻の解説に、この先にロマンスがあるというような一文があり、「余計なことを書くなーっ」と言いながら、にまにましてしまいました……。
小学校3年生の男の子は、かなり楽しんで読んでくれたようですよ。
今はまだ早いよね。

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守り人シリーズ第4作。上下巻の上巻にあたるのがこの作品。 外伝を入れると第5作になるんだけど、4作目ってことでいいのかな、こういう場合どうやって数えればいいのかな・・・とか、ちょっと悩んでみたり(笑)... [続きを読む]

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