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2008.09.26

(短編)桜の樹の下で

梶井基次郎 1967 『檸檬』 新潮文庫

「檸檬」を読み終えた後、ほかのタイトルを目次で確認しているときのこと。
ん?と、目が留まった。えーと、もりみーが解題したのはなんだっけ?
慌てて『新釈 走れメロス 他四篇』を取り出して確認する。
そっちで遣われているのは、坂口安吾『桜の森の満開の下』。
なんか、タイトル、似てない?? ちょっと混乱してしまった。

たった4ページの、とても短い文章である。短編というより、散文詩。
うわべばかりの美では飽き足らず、惨劇を必要とする心性の、憂鬱。
先日読んだ、乙一『GOTH』を想起する。それよりも更に性と死が結びついて、いっそ露悪的なほどだ。
美の偽善をあばき、美をその玉座から、自らと同じ泥沼に引き摺り下ろそうとするかのようだ。
美を美として単純に受け入れることをよしとしない、強い意志が感じられる。
坂口が桜の下に見たのは、空虚であり、孤独であり、幻想であったが、梶井が見出したのは、生と死がわかちがたかくあざなわれた実存だったような気がした。

坂口安吾『桜の森の満開の下』は昭和22年初出。
梶井基次郎「桜の樹の下で」は、昭和3年に発表だそうだ。
坂口のほうを読むと、“桜の下の死体”というモチーフは能からの採取のようだ。
西行の辞世の句も想起するから、いつから誰が言い出したことかはわからぬが。

桜の樹の下には屍体が埋まっている!(p.188)

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