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2008.09.28

闇の守り人

闇の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)  上橋菜穂子 2006(軽装版) 偕成社

先にあとがきを読んだのと同じだが、家族から子どもに人気があるのは一巻、大人に人気があるのはこの巻だと聞かされていた。
うん。確かに。
読み始めたら止まらない。読み終わるまで、食事中も仕事中も持ち歩いた。

バルサの過去をたどる旅路だ。故郷をたどる旅路で、バルサは過去を振り返る。
舞台は、したがって、新ヨゴ皇国から青霧山脈を越えた、北方のカンバル王国に移る。
チベットやネパールを彷彿とするような山間部の国だ。
子どもの頃に離れたきりでは、土地勘もなかろう。そう思っていたら、ちゃんと地図を手に入れるところもあった。
読者にとってもありがたいことに、目次のページに地図がついている。用語集もついている。

王位継承に関わる陰謀は終わっておらず、形を変えて違う陰謀が動き続けていた。
そのあたりの人間模様、心模様も面白い。新たな事実がわかるたびに、人の心を縛っていた恨みや憎しみ、悲しみが、徐々に解きほぐれていく。

チャグムと過ごした時間が、バルサにとっても宝物のような体験になったことが、伺えるところもよい。
たとえ、自分自身の子どもではなくても、誰かを守り育む体験がバルサをも成長させた。
その体験を経てこそ、バルサの、養い親ジグロへの後ろめたさや、運命や境遇への怒りが、新たな目で見直されていく。
大事な人を失った悲しみを昇華する。その過程は、別離の経験を経てきた人のほうがぐっとくるのだと思った。

現世であるサグに対して、時折重なりあうナユグの景色は幻想的で美しい。
この巻では地下の水路が出てくるが、そのあたりも想像力を描きたてられるような景色だった。
だから、子どもが読んでもきっとわくわくするんだと思うけれども、子どものものだけにしておくにはもったいない。

さー、次。

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コメント

うん。1巻よりも面白かったっ!!
ますます夢中になって読んだよ~^^;
バルサとジグロ。二人の想いを昇華させるようなあのシーンでは思わず涙してしまいました。

本当にこれを子供だけに読ませておくなんてもったいないよね。

一巻とはまったく違った面白みの物語でしたね。
渋くて、切なくて、しかも、力強い。
「十二国記」と同じように、異世界がしっかりとできあがっている、上質なファンタジーだと思います。
好物です♪

青く光るルイシャを想像したら、ラピュタを思い出しました。

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闇の守り人 (偕成社ワンダーランド)/上橋 菜穂子 ¥1,575 幼かったバルサを育て、鍛えてくれた養父ジグロ。 彼が死んでから必死に目をそらしていたものとしっかり向き合うために、バルサは生まれ故郷であるカンバルへ向かう。しかし、道中の闇の洞窟で子どもの悲鳴... [続きを読む]

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