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2008.08.11

桃山ビート・トライブ

桃山ビート・トライブ  天野純希 2008 集英社

ロックだ。
インプロビゼーションな音楽といったらジャズっぽいけど、断然、文章から聴こえてくる音楽はロックだ。
客受けを計算しつくしたポップスではなく、時代に挑戦するロック。言うなれば、70年代の空気だろうか。
70年代の最後の年に生まれた若い作者のデビュー作。予想外に面白かった。

安土桃山時代。豊臣秀吉の晩年も近づく頃を舞台にしているが、奇想天外な設定を活かして、時代小説めかない現代的な言葉遣いで描かれている。
それでいて、きちんと取材してあるのだろう。文化や風俗の時代考証がなされた上で描かれている安定感も感じる。
史実ではないことは了解できるが、本当にこんなことがあったかも、ありえたかも、あったら面白いかも、と思わせるアクチュアリティ。
そのあたりのバランス感覚、なめらかな語り口といい、これがデビュー作かと舌を巻いた。

主役は民衆である。
主人公たちの型破りな楽器と音楽は、政治権力にどのように迫るのか。
帯の言葉からは、芸人の意地をかけるところで映画『王の男』のようなものを連想していた。

が、本書はもっと若者らしい、やむにやまれぬ熱気と活気に満ちている。
悲劇は出てくるのだけれども、悲劇に終わらぬ底抜けの明るさに通じる力強さを秘めているのだ。
人の持つ力を信じる。音楽の持つ力を信じる。まだまだ捨てたものじゃないと思わせてくれる。
遊び心がたっぷりで、ノリがいい。理屈じゃないのだ。センスで読め。

武将の名前が出てくると、戦国武将を用いた某ゲームのヴィジュアルが思い浮かんで、妙に笑えてしまったりもしたのは余談。

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コメント

や~!私も”予想外に”面白かった!
ホント、新人作家さんとは思えないねぇ。
史実についても「こんなことがあったかも」と思わせる無理のなさというか、イキオイがありました。
ロックでした~!

ロックだよねー。
レスポールかなー。ストラトキャスターかなー。
主人公たちはあぶなっかしくて見ていてはらはらしちゃうけれども、計算ずくの現実的な人間じゃこうはやっていられない。
若さはばかさで押し切っちゃう力強さにすっかり引き込まれてしまいました。

こんばんは。
体制に迎合しない姿勢、まさにロックテイストでしたね。
この後の活躍もできれば読んでみたい!っておもうほどに、彼らのファンになってしまった感じ。
ちほ一座の活躍がとっても楽しい一冊でした。面白かったです♪

エビノートさん、こんばんは☆
そうですね。この後、いったい、どうなったのか。
無事と活躍の両方を祈りながら、珍道中を読んでみたいものです。
映画になったら楽しそう♪ お国が美人っぽくないのも、一興でした。

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