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2008.04.22

色即ぜねれいしょん

色即ぜねれいしょん  みうらじゅん 2004 光文社

京都の仏教系男子校の高校生が主人公だ。
ヤンキーたちが幅を利かす中、肩身の狭い文科系の男の子。
森見登美彦ファンの読書仲間からホワイトデーにといただいた本である。なむなむ。

作者の自叙伝的な側面もあるのか。
だとしたら、思い描く風景は、70年代の京都。
映画『パッチギ』のイメージが、ぴったりだ。
でも、この時代には電子レンジはないと思う……。

これは、男の子の世界だ。
森見登美彦の表現を借りるならば、それは薔薇色のキャンパスライフという至宝を夢見る腐れ大学生の原形のような属性を持つ主人公らの、男汁満載の青春小説。
続けて読んだ石田衣良の表現を借りるならば、気まぐれに降る砂漠の雨を待つような、気配を感じたら裸で雨乞いをしてしまう、そういう世代の男の子達。
おそらく、男の人にしか書けない。こんなもてない男の子の、男心の本音の部分なんて。

恥ずかしくなるぐらい、格好悪い。
主人公だって、格好悪いこと、ばかなこと、恥ずかしいことなんてわかっている。
同窓生の女の子へのつたない初恋、年上の女性への淡い憧れ。自由であることを夢見ているのに、不良になろうとしても羽目をはずせず、家庭はやんわりと温かで反抗のしようがない。
一生懸命であることを、ださいと切り捨てたときから失われた、土臭い青春。
だけど、それぐらい一生懸命でなければ、こんな日々は得られないのだ。

読んでいて居心地が悪くなったのは、心の一番柔らかい部分を、ふとした拍子に意図せず覗き見してしまったような感じがしたから。
こんなところを見てしまって、見せてもらって、いいのだろうか、と。
みうらじゅんさんがこういう文章を書くとは知らなかった。
気恥ずかしいけど、爽快感のある成長の物語。

 ***

そして、連絡の取れなくなった読書友達殿。もしも、ここを読む機会があったとしたら、感謝の気持ちを伝えたいものだ。またいつか、どこかで機会があれば、読書の話をしたいもの。あなたの今後の活躍と健康を祈っています。

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コメント

はじめまして!いつも参考にさせて貰っています。香桑さんの感性と文章センスがとても好きです。本の嗜好も共感できるところが多く、勝手に親近感を抱いています。特に、有川浩さんを溺愛しているあたり。わたしも彼女にはかなりやられています。本について友人と熱く感想を述べ合うことは、学生の頃に比べたらかなり機会の減ってしまったことで寂しい限りなのですが、香桑さんの細やかでうんうんと頷いてしまうような書評にいつも、慰められています。こういう所にコメントって、初めて書きました。うまくお伝えできたか不安ですが。。乱文失礼いたしました。。。

miyaさん、こんにちは。はじめまして。
なんてありがたいコメントでしょう。とても嬉しいです。そんなに言ってもらっていいんかいな……と、冷や汗をかいています。(^^;
有川さんは、私に読書仲間を増やしてくれていますねぇ。ブログを作ってみて、それがよかったことです。
どーぞどーぞ、ぜひ、気軽にコメントをしてくださいな。miyaさんの感想や思い入れもおうかがいしたいものです。またの御訪問を心からお待ちしています。今後もどうぞよろしく。

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