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2008.02.23

なかよし小鳩組

なかよし小鳩組 (集英社文庫)  萩原 浩 2003 集英社文庫

いい終わり方だ。
ほろりとするような、胸がしめつけられるような、それでいて、さわかやかな汗に涙がまぎれるような終わり方だ。

だーけーどー。
その後、どうなったのか、後日談が知りたくなるような終わり方だ。
続編があったら、即、飛びつきたくなる。

『オロロ畑でつかまえて』に出てきたユニバーサル広告社の次の仕事は、小鳩組のC.I.。
ここ数年、日本の企業の日本らしい名前が、カタカナの社名にいつのまにか変わっていることに気づく。
海外での戦略というならば、意味の無いようなあるような造語にしても、日本語のローマ字表記にしても、大差が無い気がするがあるのだろうか?
松下がパナソニックになって、カネボウがクラシエになったり。藤沢がアステラスになったのは合併もあったからだけど。
従来からの社名やロゴ、マークなどに愛着を持つ人も多かったであろう。ユーザー、スタッフを問わず。

その状況は、小鳩組においても同様である。
さる理由から対外的なイメージ戦略を必要としている。けれども、構成員はそれを苦々しく受け入れがたく感じている。
他方、ユニバーサル広告社としては、なんとしてでもクライアントを満足させないと、世にも恐ろしいことが待っている。
なにしろ、相手が相手だ。一筋縄ではいかない玄人さん達を、著者は近すぎず、遠すぎず、絶妙な間合いで描く。
お気に入りは、桜田。マルグリッドを知っていて、キース・へリングのネクタイをしている強面さんが憎めない。

ダメ親父でダメ男、ほとんどダメ人間になりかかっている杉山を主人公に、別れた妻子との関わりを絡めて、物語は進む。
元気いっぱいの早苗ちゃんがなんとも可愛い。わかっているのかわかっていないのか、ドラマの中のませた台詞を真似しては、杉山と読者をどきりとさせる。
離婚後の元夫婦のぎこちなさ、元妻の再婚相手への複雑な気持ち。家族の模様の描写もすぐれている。
ユーモラスだけど、笑い飛ばしきれない、切なさが隠し味。走り出したら止まらない展開から目を離せなくなる。

ところで、猪熊嬢は誰のためにお弁当を作ったのか?
やっぱり続きを読みたいなあ。

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コメント

ホント、この続きが気になるよねぇ!
続編希望です~。
それも牛穴村を舞台にお願いしたい(笑)

TBありがとうね。牛穴村もよかったけど、勝也がどうなったのかも知りたい気がしました。
勝也は、『風が強く吹いている』の走に重なって。
続編、読みたいね~。

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荻原浩著 「なかよし小鳩組」を読む。 このフレーズにシビれた。  父ちゃんはもうだいじょうぶだ。もうお前に甘えたりしない。酒も煙草もほどほどにする。最近は死ぬのが怖くなったからね。お前と母ちゃんのおかげだ。父ちゃんは父ちゃんの宿題を、ちゃんと片づけるよ。 [....... [続きを読む]

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