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2007.12.20

ひきこもり救出マニュアル

「ひきこもり」救出マニュアル 斎藤 環 2002 PHP研究所

この分厚さを見てもらいたい。
教育、福祉、医療といった関係者から、家族の方まで。あるいは、本人も。

著者は、もともと、サブカルチャーに詳しく、思春期の症例を専門とする精神科医。最近の著書には、ひきこもりについてのものが多いようだ。
思春期とサブカルチャーとひきこもりの組み合わせは、滝本竜彦『NHKにようこそ!』を思い出す。
ちなみに、坂木司『青空の卵』と同じ年の出版である。

マニュアルとして基本的にQ&A方式で書かれている。
が、個別的で多様な問題を一概には答えられない難しさから、すっきり明快簡潔に答えるわけにはいかない。
ひきこもりの群にも様々な相があり、今ならNEETという表現のほうがしっくり来る人もいれば、病気として他者との接触に多大な苦痛を感じる人もおり、室内に閉じこもって家族すら顔を合わせたり言葉を交わすことが難しい人もいる。
家族もそれぞれであり、事情もそれぞれであり、能力もそれぞれであり、マニュアル化は難しいのだ。
それでこのボリュームになるのだと思うし、マニュアルという単語に、対処可能であるとのメッセージが込められている気がする。

著者は自分の経験、自分の知見であると繰り返し、過度の一般化にならないよう配慮している。
社会的に着目されるようになったのは2000年代になってからであったとしても、現象は先行してあり、臨床家はそれに対応を迫られていたのだ。

人によって、どのように社会と付き合うか、選択の自由はあると思う。
それでも、未就労であり、家族の経済的援助に頼って生活してきた人は、家族の経済基盤が崩れたときにどうするか、考えておくことは必要ではないか。
たとえば、親が退職し、年金生活に入る時だ。上野千鶴子が『おひとりさまの老後』で、団塊の世代のジュニアについて、皮肉な調子で警鐘を鳴らしていた。
本当に今のままでいいのか。家族が疑問に思ったときには特に参考になる本だ。

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