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2007.08.17

芥子の花:金春屋ゴメス

芥子の花 西條奈加 2006 新潮社

『金春屋ゴメス』の2作目。歴史小説+ミステリをSFの設定でくるみこんだ異色のシリーズ。
タイトルから、芥子→阿片が関わるだろうと、あたりはつけることができる。江戸時代にも存在し、医療用として用いられていた。
タイトルを頭に入れていたのに、「雛罌粟」が「ひなげし」だと気づくまでにしばらくかかった。国の名前など、固有名詞の漢字表記に手を焼くとは情けなし。

新しい登場人物も増えて、ぐっと世界の厚みが増してきた。美しくて凛々しい朱緒様も同性ながら愛らしいし、ゴメスを目の敵にする筧様も憎めないキャラだ。隠密同心が出てくれば、松吉ならずとも胸が躍る。
しかも、いよいよ、ゴメスが、容貌魁偉、冷酷無比、極悪非道で厚顔無恥と町衆から恐れられるところを見せる。
同時に、ゴメスの過去も少しばかり示されるので、そんなに怖い人だとは思えない。
主人公の辰次郎と同じように、ゴメスを怖がるばかりでなく、信じてしまいたくなる。
だって、理不尽なばかりではないのだもの。いや、部下達には理不尽かな、少し?

江戸時代の再現ではあるが、そのままではない。異国人街もあれば、制度上の変更もある。今度はどんな設定が出てくるのか、わくわくしながら読んだ。
できれば江戸の地図、なければ東京の地図を念頭に置いておくと、謎解きもわかりやすいかも。
特に、水路の繋がりは、現代ではあまり意識されない。『其角俳句と江戸の春』でも、吉原に水路で行く景色が出てきたが、地下鉄とJRの路線図に慣れた頭じゃ予想外だった。
辰次郎も随分と江戸国内を歩きなれた様子である。

次作、江戸国存亡の危機か?
江戸時代設定と近未来視点の塩梅を決めるためには、江戸の外部である日本国を持ち出さなくてはならないだろう。
江戸国内で終始するならば、潔く普通の時代小説にしてしまうほうがすっきりするし、それを描ける作者の力量だと思う。
物語が今後、どのように進むのかも楽しみであるが、個性的な人物達が織り成す当たり前の江戸国の日常風景も読みたいなあ。

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コメント

香桑さん、こんばんは!
江戸国と日本国が共存するという設定を存分に生かした続編を期待したいですね!
この後どうなるかほんとに楽しみです♪
辰次郎の恋も見逃せません(^_^)
西條さんの新刊『烏金』という時代小説もなかなか良かったですよ♪

エビノートさん、こんにちは。
新刊のレビューをエビノートさんのところ読みました。今度は純粋?な時代小説なんですね。心の中の「読みたい本リスト」にしっかりと書きとめておきます!
このシリーズも、そういえば、御飯が美味しそうで、読んでいてお腹がすきます。

1作目より面白さ倍増!楽しく読めた♪
江戸国存亡も気になるけど、江戸国内のお話も、もっと読みたいと思っちゃうね~。
どっちにしろ続編が楽しみです。
こんな面白いお話があるって教えてくれてありがとう!

そして、私も固有名詞の漢字表記に手を焼いた一人です;;;

TB届いてないときは催促してねっ!

楽しんでくれてよかった! どういたしまして。
京都に続いて、お江戸からも目が離せません。

すずなちゃんからのTBは無事に届いています。こちらからもよろしくです。

こんばんは。
既存キャラの掘り下げ、魅力的な新キャラ、棒術修得を目指す辰次郎の成長が素晴らしかったです。
そういえば江戸の地図、あったら重宝しそうです。
一作目にいただいたコメントで、背中を押していただけたような心強さを感じました。
トラックバックさせていただきました。

藍色さん、早いっ! いつもありがとうございます♪
朱緒様はお気に入りです。辰次郎と一緒にめろめろになりました。
今現在の地下鉄などを使う距離感覚と、全部徒歩の距離感覚は違うんだと、この本で改めて思いました。
とはいえ、私の場合は、異世界ファンタジーと同じように、適当に地図も思い描きながら読んでいます。(^^;;

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