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2007.06.19

金春屋ゴメス

金春屋ゴメス 西條奈加 2005 新潮社

小気味の良い江戸言葉で啖呵を切る。
歴史小説とミステリの両方をいっぺんに楽しめる贅沢な本だ。

病気療養中に友人から勧められた本である。
第17回ファンタジーノベル大賞を受賞しており、突飛で斬新な設定にびっくりした。
意表をつく設定のおかげで、現代の常識や感覚を活かした科学的な医療ミステリとしても成り立っている。
病院臨床の場のミステリというより、感染症のテロに対する謎解き。最先端医療の研究に対する問題提起にもなるミステリだ。
読むのに時間がかかっちゃったけれど、これは友達にお礼を言わないと。

たとえば、資源が枯渇して、環境が荒廃して、生活水準を数百年分前に遡らせなくちゃいけないとする。
そうしたら、どんなに戸惑ったり、困ったり、苦しんだりするんだろう。
こういうシビアな状況に自分の身を置くことを考えると、どうしても自分が生き残るように思えない。
生きるしぶとさ、たくましさには自信がない。

その反面で、毎日の日常を送ることに精一杯でなければならない生活が、安心して安定した居場所を与えることも知っている。
江戸の生活は不思議な魅力を持っている。懐かしいけれども新鮮で、少し厳しくて温かい。
理想の生活、理想の人生って、どんなのだろう?

容貌魁偉、冷酷無比、極悪非道で厚顔無恥なヒロイン、馬込すずの出番が少ないのが残念だった。
ヒロインと書いたら異論が出そうであるが、主役級の重要な女性キャラという意味である。
だって、主役よりえらいし。

時代小説は苦手という人も、ミステリが好きな人なら楽しめるかも。
ここから時代小説に興味を持つ人も出てくるかな。
ほろりとする結末も、べたな時代劇にあるような、人情味がある。
続編『芥子の花』も読んでみようと思う。物語と作者の今後に期待。

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コメント

面白かったよーぅ!一気に読了しちゃった。
設定からしてね~。もう「こいこい」と私を誘っているようでしたよ(笑)
続編も早く読まなくちゃ。

すずなちゃんに気に入ってもらってよかった。ほっ。

はよぅ!
TBは、おや?と思って何度か送ったんだけどね^^;
やっぱ届いてなかったんだね;;;
今度は届いてるかなぁ?

こんにちは。
楽しくて一気に読めました。
登場人物のキャラがしっかり立っていて面白かったです。
ゴメス、インパクトがありましたね。
江戸の生活、私もすごく魅力を感じました。

トラックバックさせていただきました。

藍色さん、こんにちは。TBありがとうございます。
最近、時代小説が流行りだそうですね。
この小説なら、距離感覚や地理関係、文化面でも解説つきで、初心者向けでした。
厳密には時代小説じゃないんだけど、一冊で二度三度と面白かったです。

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