2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

著者名索引

香桑の近況

  • 2017.1.4
    2016年 合計50冊
    2015年 合計32冊
    2014年 合計26冊
    2013年 合計32冊
    2012年 合計54冊
    2011年 合計63冊
    2010年 合計59冊
    2009年 合計71冊

    合計323冊
無料ブログはココログ

« 蝶々の纏足・風葬の教室 | トップページ | 配達あかずきん:成風堂書店事件メモ »

2007.06.15

墜落遺体:御巣鷹山の日航機123便

墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便 飯塚 訓 2001 講談社+α文庫

この飛行機には、もしかしたら家族が乗っていたかもしれなかった。
「空港がすごい人出だったよ。なにかあったのかな」と、いつも通りののんきな様子で父親が帰ってきた。
父の会社の人で被害にあわれた方もいたという。

数年前に本屋でなにげなく手に取り、しかし、当時は読みきることがためらわれた。
そういう本が多いな、私。
次は買おうと思っていたが、タイトルよりも本屋の置き場所で本を憶えていたものだから、その本屋がなくなって本のこともわからなくなった。
ところが、先日、1998年に出版され、2001年に文庫化された本なのに、近所の本屋で平積みされていた。
今度こそ、買ってみた。

読んでみたいというより、読んでみなくちゃと思ったのだ。

離断、炭化、挫滅……。
遺体の描写をグロテスクと感じる人もいるかもしれない。
私においては、それをリアルに映像としてイメージすることが難しかった。
心理的に拒否した部分もあるだろうが、その凄まじさは想像を絶していたのである。
どこをどうすればそんなことになるのか。人体がそのような有様になるのか。
感情が揺さぶられて涙がにじむ場面もあったが、圧倒されて気持ちが追いつかない。
嫌悪感は不思議に湧かない。感傷的になって泣いてしまえば、逃げるような気さえした。
目をそらさずに読んだつもりだ。

国内で大量の死者が出た大惨事といえば阪神淡路大震災が真っ先に思い出される。
この大惨事という言葉を憶えたのが、御巣鷹山の報道だった。子どもだった私は「第三次」だと思い、何の災害が一次で、どの事故が二次のひどいことなのか、親に尋ねた記憶もある。
このような警察、医師、歯科医、看護師、本書にはほとんど出てこないが自衛隊らの活動は、その後の大規模災害でもあったことだろう。
生存者の救出という「明るいニュース」の陰になりながらも、骨身を削って職務に当たった専門家がいたのであろう。
不眠不休も四日目になると異常行動が増える様子など、危機対策の参考になる情報も読み取れた。

表紙の緑の尾根が美しい。
読み終えて、一つ、思う。
戦争でも大量死が起きる。このような酸鼻を、敢えて作りたいのか?

« 蝶々の纏足・風葬の教室 | トップページ | 配達あかずきん:成風堂書店事件メモ »

**死を思うこと**」カテゴリの記事

エッセイ/ルポ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/183237/6788916

この記事へのトラックバック一覧です: 墜落遺体:御巣鷹山の日航機123便:

« 蝶々の纏足・風葬の教室 | トップページ | 配達あかずきん:成風堂書店事件メモ »

Here is something you can do.

  • ボランティア・寄付ならプラン・ジャパン
    子どもとともに途上国の地域開発を進める国際NGO

最近のトラックバック