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香桑の近況

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2023.05.01

不思議カフェ NEKOMIMI

村山早紀 2023 小学館 どうしよう。どうしよう。どうなってしまうんだろう。本を読みながら手に汗を握る。心配で、どきどきして、一旦、本を閉じて、ふーっと息を吐く。 最初のたったの30ページ。主人公と一緒になってどきどきするな、主人公が心配になってどきどきするような読書を、久しぶりに味わった。こんなに真剣にどきどきするのは、もしかしたら、子どもの時以来ではないかと思うほど。心配になりすぎて、先が読...

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2022.11.28

魂でもいいから、そばにいて:3・11後の霊体験を聞く

奥野修司 2017 新潮文庫 東日本大震災。突然、大事な存在を失った人たちが、その後の日々をどのように生き延びてきたかを教えてくれる一冊。 解説は彩瀬まるさん。彩瀬さんが「苦しい読書だった」と書いているが、私にとっても苦しい読書だった。ひとつひとつの別離の記憶だけでもずっしりとするのに、最初から最後まで、いくつもの別離が積み重ねられているので、ずっしりとしないわけがない。少し読んでは休み、少し読ん...

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2022.07.19

あなたは、誰かの大切な人

原田マハ 2017 講談社文庫 ホテルの朝ごはんに、トルティーヤ入りのメキシカンスープが並んでいた。アボカドやライム、コリアンダーやハラペーニョなどが、自分でトッピングできるように並べてあった。私はハラペーニョは少な目で、コリアンダーは多め。チキンブロスのじんわりと沁みるような優しい味わい。ああ、これだ。きっと、これだ。「月夜のアボカド」でエスターが作ってくれたカルド・トラルペーニョはこんな風に優...

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2022.07.15

風の港

村山早紀 2022 徳間書店 翼に風を。心の翼に、よき風を。その風は、心をどこまでも遠く高く、羽ばたかせてくれるもの。 村山さんという作家さんは、飛行機や旅が好きな人だ。猫が好きで、植物が好きな人だから、家を長く開けることはあまりされていないと思うのだが(ことに、この2年間はコロナの影響もある)、ふわりと身軽に旅に出る雰囲気を持っていらっしゃる。その分、この2年間以上にもなってしまったコロナ生活の...

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2022.03.12

桜風堂夢ものがたり

村山早紀 2022 PHP研究所 「会いたかったひとに会える奇跡」があるなら、あなたは誰に会いたいですか? 帯を読んだ時に、ふっととあるツイートのことを思い出した。亡くなった人と話ができるという「風の電話」と呼ばれる電話ボックスがあるという。このツイートを見たときから、私は誰と話したいだろう?と考え続けている。もう一度、出会えるなら、私は誰と会いたいだろう。 もう一度、会いたい人をぱっと思い浮かべ...

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2021.08.24

猫が30歳まで生きる日:治せなかった病気に打ち克つたんぱく質「AIM」の発見

宮崎 徹 2021 時事通信社 本書の印税の一部は、猫と人間の腎臓病研究などの費用に充てられる。東京大学で人間の病気の医師であり、研究者である著者が、猫の宿業とでもいうべき腎臓病の治療薬の開発にも関わる。そこにはいくつもの出会いの積み重ねがあり、著者の研究がどのように広がっていったかの流れと、AIMという血液中にあるたんぱく質の働きについて、平易な表現でつづられている本だ。特別な知識はなくても読め...

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2021.08.06

金閣を焼かなければならぬ:林養賢と三島由紀夫

内海 健 2020 河出書房新社 狂気とはいったい何であろうか。自分が体験していない(と思う)ものを理解するために、私は文学の力を借りてきた。精神科で働き始めた頃の私は、それぞれの症状を理解しなければならないという要請に迫られていた。小説に描かれている狂気は、しかし、疾患としての症状と同じものであるのだろうか。 『金閣を焼かなければならぬ』は、前半では林養賢、後半では三島由紀夫という二人の人物につ...

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2021.08.03

相棒

五十嵐貴久 2010 PHP文芸文庫 土方歳三と坂本龍馬。追う側と追われる側ぐらいに立場の違う二人に、協力してとある捜査をしろと密命が下る。それも、たった二日間で犯人を探し出せという無茶ぶり。徳川慶喜暗殺未遂事件の。 ぐいぐいと京都の町を二人に連れまわされるうちに、ありえないことがありえたことに見えてくる。京都に住んでいたことがあるので、出てくる通りの名前がいちいち懐かしくなる。今出川通りを右に折...

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2021.06.15

コンビニたそがれ堂異聞:千夜一夜

村山早紀 2021 ポプラ文庫 久しぶりに三郎さんに会える本だ。2020年の春からの記憶をくっきりと刻み込んだ本だ。風早神社の娘である沙也加を主人公にして、いつもと少し違う日々が始まる。欲しいものは欲しいと言わないように我慢してきて、欲しいものがわからなくなってきた人に、ぴったりの魔法の本だ。 ワクチンの接種が進むようになった今から思うと、やはり去年の春はとても追い詰められた気分でしんどかったよう...

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2021.04.22

見守るもの:千蔵呪物目録3

佐藤さくら 2021 創元推理文庫 書き出しがいい。プロローグから、凄みがある。びりびりと空気が緊張をはらむ。 この世界のどこかに自分を認めてくれる人がいないだろうかと、自分と同じような苦しみを抱いている人がいて、自分を見つけてくれないだろうかと、ばかみたいな期待を抱くのを、やめられないのだ。(p.11) 絶望を繰り返しても何度も期待を持つ。こんな思いを知っている人の手に、そっと渡したくなる一冊だ...

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«さよなら、俺たち

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